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30年後って、他人事ですか、自分事ですか

さぼ郎
高度成長期の1970年の日本の人口は1億467万人。
若年人口は2517万人(全体の24%)
生産年齢人口が7211万人(同68.9%)
高齢者は739万人(同7.1%)

2050年になると人口が1億人を割り(9515万人)
高齢者が占める割合はほぼ4割

人口の4割が高齢者になる社会は、おそらくバラ色では無いでしょう。かつ、老人はどんどん死んでいきますが、そのうちのかなりのヒトが高額医療を受けることになります。

あるいは、介護が必要にもなるでしょうし、認知症にもなるでしょう。

幸いにしてタップリお金がある老人は、社会に依存しなくても天国まで指定席で行けるからいいのですが、指定券を買えない層は、親族や子供の支援なしにには天国にいけなくなります。

かつては、国民の7割であった生産年齢層が7%の老人を支えていたわけです。若年層と生産年齢合わせて93%が国家の未来を担っていたわけですが、60%のうち若年層を20%ととしても、40%の生産年齢層が40%の老人を支えることになるわけです。

日本橋の地下に高速道路を移したり、イージス・アショアとかいう高額のおもちゃを買うのもいいですが、最優先すべきは国民生活のような気がします。

1941年(昭和16年)1月22日の近衛文麿内閣の閣議決定で「人口政策確立要綱」が決まり「一家庭平均五児」「10年間に結婚年齢3年早む」「独身税」「一億目指し大和民族の進軍」などの言葉が踊っています。

老人大国になった背景は、医療や衛生や栄養が整ったことから長寿を謳歌できるようになったわけで、その背景には社会保障制度の存在が大きかったわけです。

しかし、4割の生産年齢人口が4割の高齢者を支援することは、絶対に無理な話で、そのうえ、1000兆円を超す借金の償還もしていかなければなりません。

つまり、消費税が10%なんて話では到底無理になるわけで、そうなると生産年齢層の実質の収入は激減せざるを得ません。

今の老人は1500兆円の貯金をしているから、それを担保に国債を発行していますが、今の老人が死ぬ都度に貯金は相続され、分散され雲散霧消していく過程で、いずれは国債を発行しても引き取り手がいなくなることも自明です。

ゼロ金利、マイナス金利を続けている限り銀行の体力は減少し、いずれ貸し渋りが始まります。

真っ先に破綻するのが北海道のようです。30年以内に人口が25%減ると予測されています。今でさえ過疎が大き問題でJRは赤字路線を大量に抱えているのに25%も減ることになれば、当然、生産年齢人口が道外に移動せざるを得ず、相対的に老人比が増大します。

北海道を見ていれば、ちょっと先の日本を見ることになるでしょう。

この先に政府が取るべき手段は、増税と社会保障の減額しかないことは明らかです。人口増加に有効な策を講じたところで、生産年齢の移民でも受け入れない限り、子供が増えたところで納税するまでには25年以上かかるわけです。

実際に官僚の人たちは、30年先の日本という国家がどのようになっていると思うのかを聞いてみたいものです。30年先までおそらく生きるであろう年齢の人たちは、間違いなく自分ごとです。

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