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ブロックチェーン革命

さぼ郎
野口悠紀雄さんの「ブロックチェーン革命(2017.1.18)」という本を図書館から借りてきています。索引まで入れると355ページもあって、これを2週間で読むのは至難のことです。

野口悠紀雄
野口悠紀雄インタビュー記事にリンク ↑

とはいえ、野口悠紀雄さんの本は書き方が上手いのと、その視点が書き慣れているので読みやすいことは事実です。

明治36年にライト兄弟が初飛行を成功させますが、その2年前には、兄のウィルバーは弟に「Not within a thousand years would man ever fly.」と言ったそうです。そんなことから書き始まります。

ライト兄弟
wiki「ライト兄弟」にリンク ↑

1000年経っても飛べないと言っていた2年後に、兄弟は飛んでいます。

野口さんは、当初からビットコインではなく「ブロックチェーン」は革命を起こすと着眼していました。

いまでも、マウントゴックスの破綻やコインチェックの500億円超の流出事件と「ブロックチェーン」を同一視して、怪しいもの、曖昧なもの、危ないものとする感情は払拭しきれていません。

ワタシの理解によると、
ブロックチェーンは、たくさんのノードと呼ばれるコンピュータに取引情報が複写されて収納されているので、そのすべてを破壊(改ざん)することはコストがかかりすぎる。

10分間の取引をブロックに固めて、直前のブロックと組み合わせてハッシュという暗号化処理をするので、どこかを改ざんするとハッシュに狂いが出るので改ざんできない

と、ここまではいいとして、では、誰がブロックを作るのかと言うと胴元がいるわけではありません。

誰でもが参加できる「マイナー」というポジションがあって、ブロックを作る作業に専従するわけですが、競争に打ち勝ってブロックが作れるとビットコインのご褒美(報酬)にありつけるわけです。

マイナー

では、マイナーはどういう作業をするかと言うと、1回前のブロックといまから固めようとするブロックを組み合わせてハッシュをかけるのですが、このハッシュに「頭から6桁までゼロが続く調整用の文字(ナンスという)を見つけろ」というミッションに従って、とてつもない回数の計算をするわけです。

この無駄な計算のために膨大なエネルギーを使っています。それでも、報酬にありつけると思えばこそ、夢中になって欲掻きが日がなコンピュータを駆使しているようです。

それ以外にも、ビットコインに関してはとても複雑な暗号処理も多用しているようです。しかし、暗号は必ず破られる宿命があります。

とはいえ、仮に暗号を破ったとしても改ざんすればハッシュが整合しなくなるので経済効果はゼロとなります。さらにいうなら、ブロックチェーンの信用を落とした所で、ビットコインの信用が下がることで得をする人は、いそうもありません。

過去にさかのぼって改ざんするよりも、マイナーになったほうが報酬に有り付ける可能性は遥かに現実的なわけで、すなわち、売った、買ったの経済的な情報を安全に運営することができるわけです。しかも、胴元(例えば銀行とか証券会社のような)不在で。

革命

ここが革命だというわけです。

通貨の役割とすれば「モノと交換できる」「貯めることができる」「みんなが使っている」あたりと思います。そうすると昨今の「仮想通貨」は、このどれにも該当せず、単に「値上がりが見込める」位のものでしかなく、通貨としての役割をほとんど果たしておらず、単なる投資先でしかありません。

多少変動したとしても、価格が安定し、その意味の投機性は限りなくゼロになるとしても、「交換」「貯蓄」「安定」が確保された上で送金の自在性が確保されるなら、国家が発行する通貨に変わりうるものとなる可能性は高いでしょう。

ブロックチェーンの本を読むと野口さんの本に限らず必ず出てくるのキーワードが「スマートコントラクト」「IoT」「DAO」「ICO」などです。

スマートコントラクト

契約をブロックチェーンに記述して起き、契約に応じて期日が来たら契約が自動的に実行されるようなイメージのことと思います。

そんなことが、そんなに便利なこととも思えませんが、そんなことが進行しているようです。

今朝読んでいた本では「企業という組織はなぜあるのか」というテーマを扱っていましたが、全てが契約通りでことが済むなら組織は不要になります。

創造」や「成長」や「時代の変化への対応」など、全てがコントラクトで動かせないからこそ、人材を必要とし、その人材を管理するために組織が必要になるわけです。

自動化できるのであるなら、それはなにもブロックチェーンでなければ実現できないことでもないように思います。

なにか無理があるような「絵空事」のような感じがします。

IoT

インターネット オブ シング」だそうで、モノとインターネットを接続して管理するようなイメージのようです。

例えば自動車のセンサーとかにインターネットを接続しておけば、センサーデータをクラウドに送ることで、データ解析して修理指示を車に出すようなことが自動化できます。

また、シェアハウスのカギとか冷蔵庫など、事前にけいっ訳してお金が確認できたら、スマホとかで施錠を開錠できたり、ガスとかシャワーとかの設備が使用できるというようなイメージです。

ま、特に必要も感じません。人間が怠惰になり馬鹿になるだけのものでしかなく、ハッキングされたら収拾がつかなくなるように思います。

事実、サムソンの冷蔵庫にグーグルカレンダーを組み込んだ所、そのSSHの欠陥をハッキングされたことがあったようです。ソニーのプレイステーションで使用していた楕円曲線暗号も、ちょっとした手抜きをハッカーに破られてしまいました。

モノの情報をインターネットに接続して、誰かが楽をしようとしても、結果として自律的には安全を守ることはできません。理想と現実には、確実な乖離があるように思います。

DAO

Data Access Objects」というのが出てきますが、ブロックチェーンがらみでは、このことではなく、「The DAO」というようです。
一方、DAOは自律分散型組織と呼ばれている。
あるWebサービスを起業・運営する会社を例にすると、アイデアを発案した起業家がいて、そのアイデアに出資する投資家、そしてシステム・サービスを改善する運営者、そのサービスに賛同して主体的に参加する従業員たち、この一貫性のある運営がされていわばDAOになる
のような説明が書かれてはいますが、このようなものがうまくいくとしても、少なくとも日本では数十年先のことのような気がします。

ブロックチェーンなども、ある意味、「マイニング」などという仕事も報酬欲しさとはいえ、誰かが募集したわけでもなく、勝手に参加して一生懸命競争して報酬を獲得しています。

いわば、このような労働の形態をいうようですが、そうはいっても、社長とか経営者がいらないとしても、売り上げから配分までを自律的に自動化するという労働形態が、日本のがんじがらめの規制をクリアできるかは疑問です。

いっそ、政治家と官僚と相撲協会あたりからDAOにしてみれば、目覚ましい効果が出そうです。

ICO

ICOとはありていに言えばクラウドファンディングのようなものと思います。

クラウドファンディングは、出資に対するリターンは一度きりのようですが、ICOは株式投資のようなものなので、いい案件に投資すれば「トークン」という証券を保有する限り配当が得られるわけです。

投資を受ける側も、上場(IPO)するような手間と時間とコストを考えるなら、ICOに自分のやろうとする事業と成功するであろう根拠を示せば、投資家が成功確率に応じた投資をしてくれます。

ICOが正常に機能するなら、もしかすると世界の紛争を減らすことができて、「革命」が起きるかもしれませんが、逆に出資法違反のような詐欺も横行するでしょう。

怪しい案件の排除にAIを使うとかして自律的に運用ができるようになれば、確かに革命的なことと思います。

ただ、これも国レベルでは出資法などの規制がかかりそうですが、ブロックチェーンを使うことで、国というレベルの規制をかけることなく、配当をデジタル通貨にしていけば、国境を超えた経済活動がブロックチェーンとデジタル通貨が担うことは、皆無ではないように思います。

まとめ

確実にブロックチェーンによって何かが変わってくるとは思います。しかし、そこにワタシ的に、どのように絡めるのかは不明です。というか、ほとんど絡めないでしょう。

実生活において、何か変化が出るでしょうか? きっと、生きている間には何等の変化もないことと思いますが、ライト兄弟のごとく、2年後の景色が変わっているのかもしれません。

しかし、三菱銀行やみずほ銀行はデジタル通貨を実現させるでしょうし、エストニアでは医療データまでもブロックチェーンにしていくようです。

日本では「規制と利権」。「隠ぺいと改ざん」。

規制

自民党と官僚の利権にならないようなことには、速度のある改革は難しそうです。安倍友なら、岩盤規制でもゴリ押しでいとも簡単に改革できるようですけど。

ワードクラフトとしては、ブロックチェーンではなく、暗号化テキストファイルによるファイルシステムによる台帳管理を試作してみようと思っていますが、従来型のデータベースに比べて、どのようなメリットを提示できるかがポイントになります。

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