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科学

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襟鞭毛虫

さぼ郎
絵でわかるカンブリア爆発」という本を図書館で見つけたので借りてきています。

カンブリア

2016年7月に出た本のようです。レビューではすかさず星2つと4つが書かれています。

カンブリア紀の爆発的な生物の発生について、誰がどのように説明したところで事実は未来永劫解明されることはないことを断言できます。

そもそも「カンブリア紀」とは、どの頃かというと、

カンブリア紀
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要するに約5億4200万年前から約4億8830万年前くらい前の時代のことで、間が約5千4百万年あります。その間を10段階に区分して、最初の第2期と第3期において、生物が爆発的に発生したのだそうです。

概ね三葉虫が誕生したことで「爆発的発生」は終了です。

動物の分類は「」というグループ分けから、細かに規定していくのだそうですが、カンブリア紀に、ほぼ全ての「」が登場するようです。

ちなみに、「真正後生動物」ー「左右相称動物」ー「新口動物」
の中の「脊索動物門」の中に人間などの脊椎動物が分類されるのだそうです。

ホヤの仲間になるようです。

このことは、「バージェス頁岩」という名前がつけられた地層から化石がたくさん出ていて、ほぼ確定している話です。

このバージェス頁岩」は、海のさほど深くない海底にいた生物もろとも、酸素のほぼない海底に一気に落ちてしまったため、軟体性の生物など、本来は化石にならない部分も、空洞として残り、そこに落ちる前の泥とは異なる地質の泥が入り込むことで化石化したようです。

日本にも茨城県常陸太田市に5億1100万年前のカンブリア紀の地層が有るようです。本によれば、このカンブリア紀あたりの地面は南半球にしかなく、北半球は全部海だったようです。だから、茨城県も南半球にあったということになります。

本によれば、なぜ、カンブリア紀に一気に生物の多様性が爆発したのかの背景として「スノーボールアース」と「捕食」を上げています。

スノーボールアース

これは、地球がまるまる氷で覆われることで、平均気温がマイナス40度位になるようです。そうなるとあらかたの動物は死滅してしまいます。

しかし、火山活動は普通に行われているので、二酸化炭素が充満し、温暖化していずれ氷が解けるわけです。

火山の噴火口に違い、温暖な領域で生き残った生物が二酸化炭素を吸って酸素を吐き出すというようなことを、ずっと行っているうちに酸素が行き渡るという、ま、気の遠くなるようなことをしてきたというわけです。

その間、捕食者が登場さえしなければ新たに誕生した動物は、のんびり、成長したり突然変異したりして仲間を増やしていればよかったわけです。

捕食者

効率的にエネルギーを摂取するためには、栄養価の高い生物を食べるのがいい事になり、捕食者が登場してきます。

捕食者から逃れるために海底に穴を開けて逃れる術を身につける動物もいましたし、エビやカニのように炭酸カルシウムやリン酸カルシウムの鎧を身にまとうことで敵から逃れられるような進化をした動物などが、生き残ったわけです。

目の進化も、とても重要です。人間の目は主としてタンパク質で出来ているのだそうですが、三葉虫では炭酸カルシウムで作られたレンズを持っていたのだそうで、目を持つことで捕食もしやすくなるわけです。

三葉虫
wiki「三葉虫」にリンク ↑

もちろん、目を持てば、そのための神経系統と、その制御にエネルギーを使うことになります。そうなると、さらに高エネルギーの食事が必要になるという循環が始まります。

また、大型化することで捕食者から逃れる事も考えられますし、体積(これは3乗)と体表(これは2乗)の関係で考えれば、体積の割には表面積は大きくならないので、ある程度の大型化はエネルギー効率がいいことも考えられます。

襟鞭毛虫(えりべんもうちゅう)

ケムシとは読まないようです。

襟鞭毛虫
wiki「襟鞭毛虫」にリンク ↑

10マイクロメートルぐらいといいますから0.001mm程度ということになります。ヒトの精子が60マイクロメートルと言いますから、それより小さいサイズの生物ということになります

余談になりますが、ヒトの精子は1日に5000万から1億程度作られるのだそうです。で、10億くらいまではストックされるようです。

射精すると個人差はありますが、だいたい1億から4億(匹?)の精子を放出するとのことです。

残念なことに空間内に放出されると数時間内で死んでしまうのだそうですが、子宮内では数日は生きられるようです。

この、襟鞭毛虫が、実は人間の祖先だと書かれています。

単細胞生物から動物への進化を探る」というレポートを見ると、
近年、「立襟鞭毛虫」という生物が動物に一番近い関係にある単細胞生物であることがわかってきました。
とあり、ゲノムのサイズは約6400万で遺伝子が約20,000個です。人間ゲノムが約30億で遺伝子が約26,000個です。その遺伝子から、多細胞生物になる秘密や動物になる秘密が解明されれば、少し、進化の過程がわかるのかもしれません。

しかし、レポートでは、まだ、動物になる遺伝子が解明されているわけではないようです。

進化とは方向性を「意図」として持っているわけではなく、環境の変化に適応できる種が生き残って来ているわけです。環境は常に変化しているわけですし、人間がこの2百年くらいで決定的に環境を変えているので、いずれは、その変化した環境への適応種が誕生し、適応できない種が絶滅していくのは仕方のない摂理です。

仮に人間が最終戦争で核兵器を使えば、放射能が充満した地球に適応した種の生物が生き残って進化していくことになります。

進化の仕組みは、具体的には全く分かりませんがDNA的に、何かが起こるのは間違いのないところです。

しかし、なぜ、生物が誕生したのか。生物が生存するための仕組み、細胞分裂であれ有精生殖であれ、そのような仕組みが本当に環境適応と突然変異だけから誕生するとは、とても思えません。

そもそも、DNAという仕組みで複製を作るということが、何かの偶然でできるとも思えません。というか、偶然というのは、単に認識の問題でしかなく、世界は全て必然で動いています。

そのことは、宇宙がビッグバンとかで誕生したとか、その前は素粒子だけの時期があったとかの話同様に、とても納得ができる説明にはなりません。

すなわち、人間の知性を超えているところで、仕組みが淡々と時間の中でコマを薦めています。いくらノーベル賞の偉い学者を出したところで、永遠にその神秘は人間ごときの知性で解明することは出来ないとワタシは確信しています。

The answer is blowin’ in the wind

そこに神のような存在を持ち出す考え方を「インテリジェンス・デザイン」と云うようです。宇宙論では「人間原理」という考え方があり、ちょっと違いますが、大方似たようなものです。

すなわちいかなる人工知能であっても、人間が考え出している限り、あるいは人工知能が考え出す人工知能であったとしても、絶対に到達できない「原理」というか「原点」が有るような気がしています。

すべての生命が死滅して、もう一度、「襟鞭毛虫」から5億年とか6億年進化させたら、一体どのような生物が出来上がるのでしょうか? しかし、今のような人間になる可能性は、ほぼ無いと思います。

自分の人生を省みると、何億もの精子から自分が生まれたのは、子宮の中での競争に勝ったということではなく、たまたまのことでしか無いことが、切実に分かります。

たまたま生まれてきた人間が優劣を競うことは、すなわち摂理に反していて、「競争原理」などで人の世の中が良くなるはずがないと思うわけです。

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