PAGE TOP

科学的

印刷する

気候変動を理学する《1》

さぼ郎
理学する」という「理学」とは、一体、なんぞや?
中国で宋時代から宇宙の本体とその現象を理気の概念で説いた哲学が興隆し、「理」を追求したので「理学」と呼ばれた。
中国から宋の時代に伝来したとのこと。さらに、
今日、学問分野における「理学」に分類されるのは、一般的に、物理学、化学、生物学、地球科学、天文学、数学である。数学除き、自然科学である。
理学は自然の原理を追求する諸分野であり、別の言い方をするならば(自然の何かが)「どうなっているのか」を追求する諸分野である。
数学は自然を相手に探求しているわけではないのですが、大学では理学部に属しています。

気候」といえば、明らかな自然を相手にする学問ですから、れっきとした「理学」で、「気候変動を理学する」という本がありましたので図書館から借りてきました。

img01

結論から言えば、現下の温暖化の主たる原因は、人間によるCO2であることは明らかで、自然はじっと現在のモードで耐えていますが、耐えきれなくなるとモードが変わることを予測しています。

石油や石炭は、地球がCO2を吸収して溜め込んだことで、現在の気温が維持されてきましたが、それを掘り出し、燃やせば、何らかのサブシステムが起動しない限り、気候が変動するのは自明のことでしょう。

気候変動、地震の他にも恐ろしいことがあり、医学や薬学が今のように発達する以前は、疫病には免疫で戦う以外に方法がありませんでした。

img02

ジェンナーによって克服の端緒に付いたわけですが、新型のウイルスは時とすれば発生してくるようで、これも自然の摂理では有るわけですが、そこを政治力によって被害を最小に食い止めようとするのが叡智でも有るわけです。

新型コロナ感染拡大後の政権トップの支持率
【新型コロナ感染拡大後の直近の支持率(増減)】(支持率の高い順に)
●アンゲラ・メルケル首相(ドイツ):79%(11UP)
●メッテ・フレデリクセン首相(デンマーク):79%(40UP)
●マルク・ルッテ首相(オランダ):75%(30UP)
●ジュゼッペ・コンテ首相(イタリア):71%(27UP)
●スコット・モリソン首相(オーストラリア):59%(18UP)
文在寅(ムン・ジェイン)大統領(韓国):56%(17UP)
●ボリス・ジョンソン首相(イギリス):55%(22UP)
●エマニュエル・マクロン大統領(フランス):51%(15UP)
●ドナルド・トランプ大統領(アメリカ):49%(5UP)
●安倍晋三首相(日本):39%(4DOWN)
●ジャイール・ボルソナル大統領(ブラジル):33%(2DOWN)

軒並みアップの中、我らが安倍晋三は女房のわがままを抑えることはできず、財務省の言いなりのおかしな30万円配布でケチを付け、挙げ句にはアベノマスクで笑いを買い、若者の受けを狙って歌手との動画配信で、顰蹙を買うという、実力相当の茶番のオンパレードでした。

話を元に戻して、本の概要を自分の理解のために要約してみます。図表も多く、難しいことをわかりやすく説明してあるので興味があれば書籍を求めてみてください。

地球の温度はどのようにして平衡を保っているかというと、地球表面は太陽からのエネルギーを球の断面積で受けています。そして、球の表面積で放出することで平衡を保っています。

img03

これを単純に計算すると、実は「ー18℃」になってしまうところ、温室効果ガスによって現在の温度が保たれているのだそうです。

計算によれば61%は地球外に放出され、39%は大気が吸収しているようです。大気は地球の外へもエネルギーを放出していますが、当然、内側(つまり地表に対して)にも放射します。

植物は光合成によって太陽エネルギーを化学エネルギーに変えて有機物として固定しています。それが埋没して貯留されたのが石油や石炭でしたが、カネに目がくらんで掘り起こし、せっせと燃やしているのが愚かな守銭奴たちです。

太陽から届く電磁波のうち、多くは可視光領域で、紫外領域の多くは大気に吸収されています。よって、地上の生物の目は進化の過程で可視光領域に適応してきています。

一方、地表から放出される電磁波の多くは大気がかなりの部分を吸収しています。その地表から放射エネルギーの半分近くを地表に戻していることが「温室効果」の基本になります。

img04

太陽系ができて46億年、地球ができたのが45億数千万年。この45億年の間に太陽は徐々に明るさを増していて、あと10億年もすると地球は熱くなりすぎて人間が住めない星になるようです。

44億年前の太陽は今の7割位の明るさしかなく、それを前提にすると地表温度は-9℃だそうです。そうなると地表は凍るので地表は反射率が上がり-80℃となって「全球凍結」するはずです。

しかし、36億年前には「」があったことが地層の分析からわかっています。ということは、40億年前から地球の大気には「温室効果」があったことを示しています。

img05

全球凍結しなかった答えは「炭素循環」でした。火山がCO2を拭き上げ、そのCO2を海水に溶けたカルシウムなどと合成してプランクトンの石灰質を作ったり、光合成によってCO2から有機物と酸素を生み出していたわけです。

人間が誕生する前の地球では炭素の供給と除去がバランスしていて、そのバランスが人間の繁栄に最適な環境を作り出していたことが、地球にとっては命取りとなってしまいました。

大気中のCO2レベルが上がると温室効果で温度が上がる。温度が上がると化学風化の速度も上がるのでCO2の除去速度も上昇するという循環でバランスが保てていたわけです。

ただし、化学風化は「」が前提となるので全球凍結すると化学風化も止まります。

仮に全球凍結しても火山などから放出されるCO2による温室効果によって地表温度がいずれ上昇し、凍結は解除されることになります。

img06

地球の歴史によれば過去に全球凍結は2回しているようですが、その原因は突き止められていません。地球初期の温室効果ガスはメタン大気だった可能性が高いのだそうですが、光合成植物が誕生したことで不可逆的に大気の組成が変わった可能性が高そうです。つまり、メタン(CH4)からCO2に酸化されたわけです。

6~7億年前に多細胞生物が誕生し、プランクトンを食べて糞をすることで海底にCO2を沈降させてきました。生態系の上限を超えない限り、恒常性は維持されますが、生態系が不可逆領域まで超えてしまうと、戻る道筋はないのが気候の摂理です。

まとめ

放射平衡
入るエネルギーと出るエネルギーのバランスで地表の温度がきます。

温室効果
太陽光に対して大気は透明であるが、地表からの長波長の放射に対しては大気は不透明である。

恒常性
現状を維持しようとして各種のサブシステムが起動し、ある範囲までは状態を安定させることができる

しきい値
しきい値を超えると恒常性を維持しようとするメカニズムは働かなくなり、次の安定状態へジャンプする。次の安定状態に最適に適応できる生物で新たな生態系が作られる。

キーワード