PAGE TOP

雑感

印刷する

真水はいくらか?

緊急経済対策

さぼ郎
結論から言うと、安倍晋三が言った「108兆円」という緊急経済対策のうち「真水」は、及川さんによれば「10.6兆円」。高橋洋一さんによれば、「16兆円」程度で、どちらにしても世界各国が言う経済対策の「真水」はおおよそGDPの10%ですが、安倍晋三の実質的経済対策の「真水」は、2%~3%程度のしょぼいものです。

おそらくは中身などはわからずに財務省の書いた原稿を読んでいるだけと思います。

30万円を給付する」という話が出ましたが、やれ、市民税、区民税を収めていないことが条件だ と 何人家族でも条件がそれった場合の支給額が「30万円」が上限だ とか 支給条件は世帯主に限定されていて同居人にいくら稼いでいる家族がいても関係ない のような、安倍さんや麻生さんが考えたならこの程度かもしれませんが、東大出た官僚がいて、この有様は、アベノマスク同様に、一体どうなっているんだろうかと疑わざるを得ませんでした。

及川幸久さんの「108兆円」のからくりを説明している動画がありました。動画を見るだけでは数字を追えないので、要点を文字にしてみました。



推定で、全世帯の2割位だろうと言われていましたが、この給付も入れて総額を4月6日に安倍総理がいうには、「過去にない、強大な規模」のGDP2割に該当する108兆円を経済対策として実施すると放言しました。

安倍晋三にとっては屁をヒルくらいに、いつもの軽い言葉でしかありません。

img01

アメリカやヨーロッパの国々の緊急経済対策は、それぞれの国のGDPの1割程度ですから、日本はすごい! と思ってしまいます。

しかし、例によってカラクリが仕込まれています。「108兆円」というのは「事業規模」のことです。「事業規模」という言葉は日本のみで使用される政府用語で、他国ではこういう曖昧な言葉は使わないようです。

実は政府が出すのは「財政支出」で、「108兆円」のうちの「39兆円」のことになります。GDPの7%でしかありません。

では差額の「69兆円」はどうなっているのかというと、民間企業や金融機関が出す金額を当て込んで財政支出に大幅な水増しをしているのが実態です。

日本独自の仕組みのようです。経済対策と言うときの総額規模には、必ず民間が当て込まれているのがジャパニーズ・スタイルです。

では、GDPの7%の「39兆円」を本当に出すのかというと、それも嘘で、財政支出の中の「16.8兆円」が「補正予算」で、GDPのたった3%でしかありません。

政府が今回の経済危機救済のために新たに国債を発行するのがGDPの2割どころか、たったの3%の「16.8兆円」でしかありません。

菅官房長官が言った「真水」の「39兆円」の内訳はどうなっているのかというと、「前年度の未執行分(推定10兆円くらい)」と「特別会計からの財政投融資(推定12兆円くらい)」を含めています。

つまり、10兆円は前年の余剰金であって、今回の緊急対策のためのお金ではありませんし、財政投融資は、あくまでも「融資」なので返済が必要になるお金です。

img02

108兆円のうち、39兆円がそういうカラクリであるとして残りの69兆円は民間に依存するというわけです。その中で金融機関に出させるという部分は、とても危ないことになります。

いま、すでに地銀や信金はゼロ金利で疲弊しているところへ、経済危機で困窮している企業へ貸し付けるのですから、へたをすれば共倒れになりかねません。

では、「16.8兆円」の中身は大丈夫なのかというと、そこから「雇用維持」と「事業継続」に使うのが「10.6兆円」になります。

30万円給付で4兆円、中小企業の資金繰りに3.8兆円、中小企業への給付金が2.3兆円くらいあるようですが、1回限りでしかありません。

また、「16.8兆円」の中には医療対策費が含まれていて、これは経済対策とは別のものです。さらには、コロナ禍が過ぎ去ったあとのキャンペーン費用として「1.8兆円」が組み込まれています。おそらく電通に払うお金なのでしょう。

驚くことに、IMFの低所得国債務救済などの支援金も、この「16.8兆円」の補正予算から出すようです。

結局、今回の緊急経済対策のためのお金は「10.6兆円」で、GDPののわずか2%でしかありません。アメリカなどの真水10%からすれば5分の1でしかないわけです。

そのうえ、2019年の10-12月期は消費税を上げたことでGDPが-7.1%になっており、コロナがなくても2020年1-3月期は二桁以上のマイナスになっているはずですが、この消費税の減税をしようとしません。

今回の外出自粛と経済的打撃によって消費が冷えることは間違いがありません。過去の例からすれば立ち直るまでには3年は掛かりそうです。

せめて消費マインドを緩めないと、深刻な不況が起こることはほぼ確実と思われます。できるだけ早期に消費税減税をするべきだと思いますが、どういうわけか麻生は、財務省のいいなりで「やらない」と言い切っています。

高橋洋一さんの「真水」に関する動画がありました。


緊急事態宣言が3月に出せなかった理由は、3月に参議院での経済対策をまともの進めていなかったことが原因になったとのことです。参議院では、コロナによる経済への影響を真剣に検討していなかったわけです。

108兆円という経済対策は、自民党に丸投げをし、自民党では何もできないから財務省が考案している。108兆円という金額が「事業費」だから、「真水」ではないわけです。

GDPの500兆円を利益とするなら、108兆円の事業費とは売上のようなもの。高橋さんに計算では「真水」は「16兆円」と推定しています。

財政支出39兆円」と安倍晋三が話している。安倍晋三は、財務省の言ってきた数字を言っているだけで、訳などわからないはずだけれど、ここで「真水39兆円」と勘違いした人が多かった。

財務省が言う「財政支出」には、「前年度の未執行分10兆円」が入っているので、新年度の予算では「29兆円」になります。

じゃ、「29兆円が真水か」と思うのだけれど、財政投融資が12.5兆円と書かれていたので、これは真水ではなく「融資」になります。29兆円から12.5兆円を引くと、16.5兆円。

GDPは、消費税を増税した影響とオリンピック延期の影響で、おそらく10%くらい落ち込むことが予想され、諸外国並のGDP10%というと、「50兆円」ですが、高橋洋一さんの計算でわずか「3%」、及川さんの計算では「2%」でしかありません。

アメリカが資金提供を一時停止した中国寄りのWHOに対して安倍晋三は3月中旬に、170億円の緊急支援をしています。中国ですら21億円なのに。

安倍晋三は3月19日に「完全な形で実施したい」との自身の発言について「規模は縮小せずに行う。観客も一緒に感動を味わっていただくということだ」と説明していますが、IOCだけではなくWHOの賛意が必要だっったための無駄金を払っていたわけです。

この時点でニュージーランドやドイツなどでは、対策を始めていたのに日本が出遅れたのはひとえに安倍晋三の誤判断でしかありません。

これでは、全く不足でしょう。こんな政府と財務省の有り様で、日本の経済は復活できるのか、コロナ後の日本経済の行方を監視する必要があります。

今のままの政治を放置することには弊害があることははっきりしており、野党のレベルが低いとかの段階ではなく、民主主義(すなわち選挙制度)という政治の仕組みを変え、政治家のレベルを挙げていかなければ、少子高齢化の今後の日本は暗澹たるものとなっていくことは必至のような気がします。

現在の政治の弊害とは、政治家に力量も見識もないため、限度を超えた官僚主導になっていることです。

img03

ここを是正するためには、国民にも痛みを伴うことを覚悟して望む必要が有ると思いますが、そのためには政治家の資質を上げること、そのための国民の問題意識が喫緊の課題です。

キーワード