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科学

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癌が治る時代

さぼ郎
2017年11月の日経サイエンスに記事が掲載されていました。スイスのノバルティスが開発した「CAR-T細胞」-「CTL019」-「商品名:キムリア」についての記事です。翻訳記事ではないようなので安心して読めそうです。

B細胞性急性白血病」というのがあるようで、その特効薬だそうです。

小児慢性特定疾病情報センター
「小児慢性特定疾病情報センター」にリンク ↑

B細胞性急性白血病」で検索すると「小児慢性特定疾病情報センター」がみつかり「前駆B細胞急性リンパ性白血病」についての説明のページが表示されます。

同じ病気なのか、はたまた違う病気なのかは全く分かりませんが、近いところではないでしょうか。

血液性癌についてはプロの医者でも「難しい」と云うくらい難しい病気のようで、単に「白血病」とか「悪性リンパ腫」と言ってはいますが、こと細かな種類があるようです。

そのことは置いといて、「小児期に発症する悪性腫瘍の中で最も頻度が高く」と書いてあるように、小児が罹患する割合が高いようです。

免疫療法」は過去の様々開発されてきたようですが、効果は今ひとつはっきりせず、効かない治療の一つになっていたとのことです。

しかし、2014年7月に悪性黒色腫治療を目的とし、後に非小細胞肺癌・腎細胞癌に適用拡大された分子標的治療薬の一つで、ヒト型抗ヒトPD-1モノクローナル抗体医薬品としてニボルマブ(商品名:オプジーボ)が登場しました。

本庶佑
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難しい原理はわからないとして、簡単な説明によれば癌が免疫から逃れる手段を抑制することで癌を叩く仕組みのようです。

そもそもは、悪性黒色腫と肺癌には、稀に自然治癒例が見られることがあって、自己免疫による治癒の例として認識されていたようです。その原理を突き止めて製薬化できたのがニボルマブで、京都大学の本庶先生が中心的役割を果たしたとして、少し前にメディアにも取り上げられていました。

癌が治る原理は簡単に説明できないので端折りますが、ようはノバルティスが開発した「CTL019」は治験で効果が90%で見られ、なんと83%が癌細胞が消失してしまって寛解になったそうです。

とはいえ、強烈な副作用が半数に現れ治験はいったん中断したのだそうです。その原因は、CTL019が殺した癌細胞から放出される物質に対してサイトカインが大量に放出され、そのために炎症やショック症状が起きていたとのことです。

しかし、サイトカインの一種であるインターロイキン6の働きを抑えるリウマチの治療薬、アクテムラを使うことでサイトカンインシンドロームを抑えることが可能になったようです。

全て言いように思える「CTL019」ですが、ノバルティスの意向では、費用が約5,000万円になるそうです。

まさに人の命がお金で買える時代に入りました。iPS細胞も、似たような費用がかかるとのことでもあり、考えさせられることではありますが、何にせよ、小児の命を救うことは、年寄りの社会保障に優先しなければならないのは間違いのないところです。

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