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政治的

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重田園江さんの話

さぼ郎
明治大学の教授の重田園江さんの動画を見ました。



30分あるので、要点をまとめました。

現在の長期政権に対する客観的コメントです。現政権の特長として、長く守られてきたルールをいとも簡単に変えようとする内閣であることを指摘しています。

たしかに官僚の世界のルールは独特で弊害になりかねないことも多々あることでしょう。しかし、変えるためには変えるなりの説明や根拠を示す必要があるはずですが、現内閣はそうしたことを軽視しているところに特長があるようです。

その例として、2013年に内閣法制局長官に外務省から小松一郎という人をあてました。内閣の法制局と言えば、新たな法案に対して憲法はじめ各法律との整合性を確認する部局で、そこに外務省の人材をあてることは異例中の異例な人事でした。

なぜ、このようなことが起きたかと言うと、小松さんは集団的自衛権を賛成していたからです。次の長官になった横畠祐介さんは、当初、集団的自衛権に対しては賛意を示していなかったようですが長官になるにあたって賛成側になったようです。

似たことは日銀総裁の人事で、黒田東彦さんは財務省のOBなので、日銀の独立を大きく毀損する人事とも言えます。白川総裁はインフレターゲットには懐疑的だったので、いわば無理やりリフレ派の黒田さんに変えたわけです。

トップを変えてから、徐々に政策委員をリフレ派に入れ替えているようです。

手口は同じで、まず、トップを変えてから意向に沿う人材に入れ替えていくという手法を実践しています。

極め付きが内閣人事局で、官僚主導の弊害をなくすことを目的として福田内閣において実現させたアイデアでした。この時のフレーズは「政治主導」だったのです。立法府である国会による官僚の統制のはずでしたが、結果は行政府の長である官邸主導になってしまいました。

法制局長官、日銀総裁などは、内閣と意見が合う人をあてていた段階ですが、理財局の佐川さんに至っては、出世のためなら何でもする人を選んで汚れ仕事をやらせるようになってしまっています。

今の内閣が法務大臣による「口頭決済」だとか、コロナで学校を休校にするための会議議事録がないこと、公文書にまつわる種々の奇々怪々な出来事の一切は、民主主義の文書主義を軽んじている証左でしかありません。

img01 議事録

ようするに前例とのバランスで、物事を決めていくためには「文書主義」は国家運営において不可欠な要素ですが、安倍内閣においては、むしろ文書主義が障害になっているのだろうと思われるくらいに前例無視の数々を押し切っています。

民主主義の正当性を証明するのが公文書であるわけですが、同時に「法の支配」においても文書は不可欠です。対義語であるかはとやかく言う向きもありそうですが、「法によらない支配」とは「権力の支配」「力の支配」になるでしょう。

しかし一国の内側で考えるならば「権力」も「」も、とどのつまりは「」に起因します。国家間であるなら中国のように国としての力によって現状を変更しようとすることがありますが、それとて、国家の意思として力を発揮するのではなく、独裁者もしくは集合の意思が作用しているわけです。

つまり、安倍内閣は「法の支配」よりも「人の支配」によってことを進めようとする内閣であることは種々の事例から窺うことができます。

img02 支配

重田園江さんによる、安倍内閣を示すキーワードとして「官邸独裁」としていました。独裁とは、本来はヒットラーやスターリン、毛沢東、金正恩のような集中的権力を持つ権力者のことを示していますが、今の安倍内閣は「官邸」という「集まり」において集団的意思が決定されているようだと指摘しています。

ワタシ的には、甚だ主観的な意見ですが、安倍総理という人物の能力・知力はさておいて、彼の持つ権力を動かしさえすればいいとしている官僚がいるわけで、それは主としては秘書官もしくは補佐官になります。

ちなみに秘書官は政務1名、事務6名の7名だそうです。補佐官が5名。影の総理と言われている今井秘書官は補佐官兼務だそうです。

総理・副総理が安倍さんや麻生さんでは、秘書官や補佐官及び内閣官房が強力に支えなければ漢字が読めない人たちをそれなりの権力者風に仕立てるのは大変かもしれませんが、逆に、彼らの人的能力などではなく、彼らの肩書であるポストが持つ権力をクロコとして操つるのにはかえって都合がいいのではないでしょうか。

にもかかわらず、支持率がさほどに下がりません。これは不思議な現象と言えますが、まともな内閣を予見できる「対象」が想起できないということと、クロコたちの立ち回りが、それぐらい「うまい」ということなのでしょうね。

ワタシの現内閣を示すキーワードは「クロコ内閣」にします。

img03 黒子

結局、あまりに知力の足りない権力者が選ばれてしまったために起きている現象だと言わざるを得ません。結果としてクロコが実権を握ってしまったわけで「政治主導」どころか「官僚主導」よりも悪い、一握りの「クロコ主導」になってしまったため、あたかも途上国の様相を示しだしています。

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