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雑感

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シリコンバレー発アルゴリズム革命の衝撃

さぼ郎
「シリコンバレー発アルゴリズム革命の衝撃」という本を図書館から借りてきました。

頓活
著者の櫛田さんはスタンフォード大学を卒業しカルフォルニア大学で博士号を取得しています。

日本のいたるところに「銀座」があるように、世界のいたるところに「シリコンバレー」の構想はありましたが、ほとんどは消滅しています。

櫛田さんは、あらたにシリコンバレー構想を打ち上げるのではなく、すでにあるシリコンバレーを活用すべきとしています。

キーワードは「自動化」だそうで、人間がやっていることをコンピュータにやらせることを考案する。人間の動作や思考を「キャプチャー」し、「トランスフォーム」して「リプレイス」。つまり、人間がやっていることを機械(コンピュータ)に代わらせることをアルゴリズムで対処させていくことが「革命」になるわけです。

シリコンバレーをまねしても、いまさら日本が追いつけることなどないはずで、それよりは、シリコンバレーにない部分で補えるようなポイントを見つけることが生き残りにつながりそうだと著者は指摘します。

そもそも、シリコンバレーでは、半導体を生産していた企業が多かったのですが、日本が壊滅させました。1970年代に、その場所にアップルやオラクルが誕生してきます。

1990年代にはヤフー、グーグル、イーベイ、ユーチューブ、ペイパル、テスラ等々が誕生し、世界を変えました。

なかでも強烈だったのがアップルによる「スマートフォン」です。アップルは携帯電話とは無関係な企業だったのに、電話の世界を破壊しました。派生としてデジカメを衰退させ、フィルムカメラのコダックは倒産しました。

頓活

根底にあるのは「アルゴリズム革命」です。

産業革命は機械革命であったのに対して、いま、起きていることはソフトウエアによる「自動化革命」です。

そして、シリコンバレーにあって、ほかにはないものとして「お金」と「人材」を挙げることができます。

シリコンバレーにあるエコシステムとして、スタートアップにベンチャーキャピタルが投資をします。同時に投資しているスタートアップ企業で、目が出そうなところだけを残して、他は切り捨てます。

いいか悪いかではなく、いくら稼げるかだけが尺度になります。

目が出たら、規模に応じた人材を投入していきます。場合によっては経営自体の人材を入れ替えることだってあります。

そのようにしてキャピタルからゲインを得た人々が今度は投資する側に回ります。

このような循環がシリコンバレーにあるから、アイデアのある人々が、次から次へとサクセスを夢見て集まってくる循環が作られています。

今のシリコンバレーは成功者の集まりになっていて、土地代、家賃、人件費が高騰しているようです。経済的にシリコンバレーにいられなくなったかつての成功者たちが、地方に散ることで地方のレベルを上げることができます。

かつてのゴールドラッシュにも似ている気がします。

ビッグデータ」という言葉が使われるようになって久しいです。投資、POSデータなんて、まさに「ビッグデータ」じゃないかと思っていましたが、本質はそのレベルではなく、巨大なデータセンターを意味していたようです。

巨大なデータセンターを世界各地に持っていて、それを最適に運営するというのは、大変なノウハウです。その結実として存在しているのが「クラウド」ということになります。

頓活

データセンターとクラウドとAIが、お金お生み出す資源(ゴールド)となっているわけです。

2020年4月には日本の東証一部2,169社の時価総額を、アメリカのGAFA+M、5社の時価総額が抜きました。

驚くのは、日本では逆立ちしても無理と言われているデータセンターを中国ではアリババやテンセントは難なく構築していることです。これは驚異的な技術のように思います。いかに賢く、アメリカの技術を移転することができるのかに見本のような気がします。

そういえばソニーが犬のロボット「アイボ」を販売したのが1999年のことでした。アイボを通してデータを収集し、改良していくという発想があれば、いまでは大衆向けロボットの世界的メーカーになっていたかもしれませんが、当時の経営陣に先見性がなかったため、生産終了となりました。

頓活

最近、再び生産を開始したようですが、いまからソニーがどれだけ頑張っても、ギャップを埋めることはできそうにありません。自由闊達な発想と議論ができる企業でなければ、今後の世界で生き残りをかけるイノベーションを起こしていくことは難しいかもしれません。

amazonのAlexaも、当初はワイヤレススピーカーだったようですが、音声足ステントが組み込まれたこととネットにつながったことで、データ収集と分析と改良という循環を作り上げることができています。

というような話が展開していくのですが、実をいうと、この手の話には興味がなくて、本の半分あたりで降参して図書館に返しました。

こうした世界の構築は、ごく少数の勝ち組と大多数の負け組を作ることでしかなく、彼らが通った後には「多少」は便利かもしれない均質な世界が作られていくと思います。

AI、AIというけれど、何がAIなのかはわかりませんが、碁でも可撤ようなAIにもかかわらずグーグル翻訳はいまだにあのレベルですし、YouTubeの文字起こし(言語認識)だってあのレベルです。

AIがAIを賢くしていくなら、もう少し何とかならないものかと思います。

いま、高城のぶ子さんの「業平」を読んでいますが、業平の和歌を詠む力を凌駕するAIが登場するのにあと何年要するのでしょうか?

頓活

というか、千年もたってしまって、今の日本人には当時の人たちの言葉の世界には入れなくなってしまっています。

近代日本の原動力となった幕末、明治初期の人々の知性にあった言語文化から遠のいたなぁと思うのは、この手のアメリカ渡来の文明紹介の、ともすれば軽薄感が漂うこうした文書を目にする都度に、千年向こうのかつての言語文化に回帰したくなります。

せめて、カタカナ語を漢字2文字に造語するくらいの日本語力が欲しい気がします。漢文力が必要になりそうですけれど。



頓活
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