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アフターデジタル

さぼ郎
2020年4月9日に台東区の図書館が封鎖になりました。5月6日までだそうです。

頓活

その間は、予約もできないし返却もできません。予約してある本の到着もありませんので、なんだかとても寂しいです。

国は相変わらずノロマで、間抜けですね。記事のタイトルに「一番恐ろしいのはコロナじゃなくて安倍晋三」なんてのもありました。決断できない、責任取らない宰相で、権力の甘い蜜だけは夫婦して寄生虫の如くに吸っていますが、それを良しとする人が国民の4割もいることが驚きです。

しかし、一番恐ろしいのはコロナじゃなくて安倍晋三を支持する有権者」でも有るような気がします。

言っても始まらないことを言っていては終わりもないのでやめましょう。

アフターデジタル」という本があって図書館から借りました。何人か先行予約した人がいて、やっと自分の番に来ましたが、後にも予約した人がいたようでしたので、人気の書籍です。

頓活

読んで役に立ったかというと、「あまり」としか言いようがありませんでした。

ポイントは中国が、いままさに先進的に「アフターデジタル」を実践していることをいくつかの例を挙げて解説してあります。

ようするに、アリババにしろテンセントにしろ顧客のIDに、すべての消費行動が登録されている訳です。そこを膨らませて保険商品やら医療に関連するデータなどを結びつけています。

さらには、行動までをデータ化して行くことで、「信用スコア」として使用することが可能になっていきます。スコアを上げるために人々は善行を積むようになり社会が良くなるそうなのです。

本の結論から言うと、「すべての消費行動、及び行動がデータ化されることで、社会基盤が変わる」ということに尽きるようです。

著者は「OMO」という言葉を提唱していて、その意味するところは「オンラインがオフラインをマージしていく」というあたりにあるようです。

デジタル」が「オンライン」で、「リアル」が「オフライン」に対応します。デジタルがオンラインに対応すると言っても、それは「スマホ+インターネット+アプリ」が作り出す世界のことで、それには中国ならではのインフラ事情があります。

全国津々浦々に銀行の窓口が有るわけではなく、電線が敷かれているわけでもないため、無線とモバイル決済が好都合であったわけです。

アリババでの信用評価では、クレジットの支払状況、アリペイの購入履歴、アリペイ上での友人関係など、あらゆるデータをAIに評価させてスコアにします。

頓活

相互保険では、加入は無料ですが、加入者の誰かが怪我や病気になれば加入者全員で割り勘にするという商品になりますが、加入の条件はスコアが650点以上でなければなりません。

個人対個人(C to C)の場面では、このスコアで700点以上でなければ取引をすることができません。

ディディ(DiDi)」という配車サービスでは、運転手のランクが「流し」「快速」「プレミアム」「ラグジュアリー」の4段階があって、グレードが上がると同時に給料も上がっていきます。

運転手の評価は、乗った人の評価や会話、マナーだけではなく、センサーによって加速の具合、ブレーキの具合などをAIが評価します。

データ化することで客観的に評価でき、ドライバーもマナー向上、運転技術向上を努力するようになり、従業員が変わり、社会が変わっていき、民度が上がってくるという仕組みになっています。

平安保険という会社の例を挙げて称賛しています。平安保険では、「グッド・ドクター」という無料アプリを開発し、営業マンが顧客のスマホにインストールしていきます。

中国では開業医のレベルに大きな格差があって、安心のために総合病院に行くことが常態化しているのだそうです。そうなると、総合病院がとても混んで中々診てもらえないためにダフ屋が横行するような事態となっているようです。

そこで、「グッド・ドクター」では、平安保険として優良な開業医を選定しておき、アプリをインストールした顧客が健康上の問題を抱えると「グッド・ドクター」に相談をアップすると、開業医が答え、受診の必要があればアプリ利用者の家から距離順にリストを表示し、ドクターのプロフィールや評判をチェックしながら予約をすることができるので、開業医も喜び、患者も喜んでいるわけです。

頓活

同時に平安保険では、顧客の行動データをデジタルデータとして取得することができるので、グッド・タイミングに商品の営業をかけられることになります。それで、抜群に営業成績をあげているそうです。

となると、消費はすべてデジタルになるのかというと、決してそういうことではなくリアル店舗では、アミューズメント性を高め来店が楽しみになるような催しをすることで、リアルの強みを従前に生かした店舗展開となります。

当然ですが、出店する前に立地内の消費者の行動特性や嗜好を調べて上での店舗展開となっていきます。

上海のスターバックスでは、注文カウンターの前に立つと顔認証で直前のオーダーが店員に通知されているので、それを前提にコミュニケーションをはかることができます。

頓活

と、いいことづくめの話で、これからの日本も早く「OMO」に着手しないと中国に大きく差をつけられると警鐘を鳴らしています。

利口な人たちがそうなると予測するのですから、きっとそうなるのでしょうけれど、ワタシにはとても馴染めない社会になりそうな気がします。

AIが判定するスコアと言うのも曲者です。人間が判定するのも恣意性があるので曲者ですが、AIのロジックの正当性にも十分な曲者性が含まれている気がします。

人間の脳は電気信号で動いているらしいですが、だからといってデジタル処理ではないと思っています。脳こそが究極のアナログだとするならば、デジタルがリアルを包含する社会ではなく、やはり、リアル(アナログ)がデジタルを駆使する社会のほうが人間的な健全性を保てると確信しています。

人と人が出会って理解し合うことに幸福の原点があるとするなら、AIを駆使したスコア評価から得られる幸福などは、実利というイビツな幸福であって、そのいびつさで社会が良くなるなら、きっとイビツな社会じゃないかと思わざるを得ません。

頓活

矛盾、無駄があればこその人生であることは、きっと間違いのないところです。藤原氏の興亡、白河天皇、鳥羽天皇が登場するあたりの藤原氏や、その女性たちの生き様を見ていると、だから、そこに人生の機微があって、歴史が生まれて来るのだと痛感します。



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