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仮想通貨ウォーズ

さぼ郎
Newsweek 2019.12.10号に「仮想通貨」の特集がありました。

頓活

現在の国際的な通貨といえば「ドル」ですが、それが、近未来にはデジタル通貨に変わる可能性が出てきています。

そのサキガケがフェースブックが発行しようとしてる「リブラ」です。

8月14日号で、「Facebookの仮想通貨リブラに、各国の通貨当局はなぜ異様なまでの拒絶反応を示しているのか?」という記事が掲載されましたが、各国の通貨当局が潰しにかかっている背景は、各国の中央銀行の存在が脅かされる懸念があるからです。

頓活

リブラとビットコインとの根本的な違いは、リブラはドルやユーロなどの既存通貨によって価値が担保されることにあります。

ビットコインは需要と供給で価値の変動が大きく、投機には向くかも知れませんが送金などの実用には、今のところはちょっと向かない感じです。

しかし、ビットコインが証明したブロックチェーンによる仮想通貨は技術として確立していることを示しています。

ところが、ここに来て中国政府が、中国政府の中央銀行としてデジタル通貨を発行する動きが出てきました。

つまり、ビットコインは中央集権的管理を見事なまでに排除して、いまだに何らの破綻もなく地球規模で動いていますが、中央集権的管理を不要とする背景として、インセンティブとしてブロックを生成する都度にビットコインを発行しているわけですが、それは実に無駄で膨大な計算をしなければならないわけです。

また、来年には半減期が来るとされていますが、そのインセンティブが徐々に半減していくわけです。ということは、いずれブロックを生成する作業の手数料だけになった場合、手数料を上げないとインセンティブにならない可能性もありそうです。

それに比べて「リブラ」は、金本位制にも似て、ドル、元、ユーロ、円などの担保となる通貨を持つことがビットコインと大きく異なります。

逆をいえば、Facebookのユーザーがリブラを使いだせば、全世界のアクティブユーザー・約24億人の経済圏が国境をまたいで成立してしまいます。

フランスで開催された主要7カ国(G7)財務相・中央銀行総裁会議では、リブラの規制について早急な対応を取る必要があるとの認識で一致したけれど、中国に先をこされれば、一帯一路で中国資金が入っている国々から中国の暗号通貨が、それぞれの国の金融を蝕むことは目に見えている。

ようは、リブラを規制するほうが、時代遅れの発想になりかねない所まで来ているという認識を持つべきでしょう。

各国が規制をかけたのは、リブラという現有の法定通貨を担保にしたデジタル通貨という発想などではなく、単にFacebookユーザーの数が脅威になっただけのことのようです。

貿易の決済、送金などがリブラに代われば、法定通貨の意味性が希釈され、中央銀行と、それを支配する政府の金融政策に陰りが出る可能性すらあるという現実感が各国首脳を脅かしたと言えるでしょう。

リブラとビットコインの根本的な違いは、リブラは実態価値のある準備資産によって流通する通貨の価値を裏打ちしている点になります。

原理は、Facebookを始めとして出資者から出資金を募ります。それを、米ドル、人民元、ユーロ、ポンド、円などに分散させて、日々の動きをリブラに反映させればいいわけで、集めた元本は国債などで運用すれば、利息も付きます。

出資者には、それなりの利回りを配当できるだけの手数料を、デジタル貨幣の異動の都度に取得すればよくて、それすらも、現行の国際金融における手数料より遥かに低額で手続きも簡単に運用できるでしょう。

リブラ以外にもウォルマートやアリババもデジタルコインの発行を目論んでおり、記事には書かれていないけれどアマゾンなどが自社通貨を発行するようになれば、為替などの介入も不要になって世界中の物品をボーダーレスに購入できるようにもなるでしょう。

徐々にですが、中央銀行が法定通貨によって金融機関を通して国内金融を支配できるのも時間の問題と言えるようになりそうです。

リブラに規制をかけることで中国自民元の暗号通貨の支配が優先するのかも知れません。彼らには一帯一路という経済圏が確立されていますから。

頓活

おそらく、近未来の貨幣は大きく変化してくることは間違いがありません。そのときに、法定通貨がどれだけの意味を持つのかは徐々に曖昧になっていくことは想像の範囲だけのことではないでしょう。

貨幣が暗号通貨としてボーダーレスになると同時に、貨幣がトークンとして不動産投資やICOとして資金調達を可能とするようなことは、ビットコインですでに開始されていますが、それがもっと安全でクレーバーな貨幣に進化していくことは間違いがありません。

それを証明したのがブロックチェーンでした。

頓活

日本は出遅れているだけではなく、ほぼ間違った規制をかけることで法定通貨や証券取引を守ったつもりでいるのかも知れませんが、世界の潮流から遅れてしまっている気がします。

なんといっても、いまだに現金至上主義のお国柄ですから。



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