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名称の統一と基本的な考え方

さぼ郎
アメリカで「レコードマネジメント」が発祥したのは、日本ではまだ明治の頃のようです。日本では一般的に「文書管理」と言う方が一般的な感じではありますが、「ファイリング」という呼び方も普通に使われています。

ファイリング」というと、個別フォルダに1件ずつの書類をいれて、「バーチカルキャビネット」に収納しているところを映画などで見ることがあります。

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日本では「バーチカルファイリング」よりは「簿冊式ファイリング」のほうが多いような気もしますが、数字的な根拠はありません。

それぞれにメリット・デメリットがあって、一番いいのは、どちらかに統合するのではなく、必要に応じて混用するのがいいように思います。

また、簿冊式の欠点として紙文書に穴をあけて綴ることが上げられます。これだと穴に近い部分は読みにくいし、捨てるときもファイルごと捨てることになりますので、ファイル(バインダー)の使い方もルール化する必要があります。

ちなみにワードクラフトでは30穴の「クリアポケットクリアファイル)(ポケットリフィール)」と「フラットファイル」で案件で発生する文書を綴るようにしています。

個別フォルダに文書を収納してバーチカルキャビネットに分類する といっても、分類方法にも事業所事に色々あるために、放置しておくと崩壊の危機を迎えることは少なくありません。

バーチカルキャビネットを使わずとも「ファイルボックス」と個別フォルダで管理していく方法もあります。これを「バーチカルファイリング」と「簿冊式ファイリング」とは分離して「ボックスファイリング」として考える事業所もあります。

ファイリングの分類法は大きく分けると「ワリツケ」と「ツミアゲ」の2つに分けることができます。これも、どちらがいいかではなく、文書の性質によって向き不向きがあると思います。

ワリツケ」は「トップダウン」で、「ツミアゲ」は「ボトムアップ」というニュアンスになります。トップダウンとは上から下へ、ボトムアップとは下から上へと言うことですが、どちらも一長一短があります。

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国際的には、「ワリツケ」方式のほうが一般的のようですが、専門性と硬直性が高いため、流動性が低く、結果的には使いにくいという認識が日本では一般的です。

日本で発達した「ツミアゲ」方式は、一見合理的なように見えますが、これも問題が多々あります。言葉で言えば、扱っている文書をまとめて「小分類」にし、小分類をまとめて「中分類」にし、最後に、中分類をまとめて「大分類」にするというようなことを言いますが、放っておけば時間とともに崩壊する確率は「ワリツケ」より高いように思います。

ワードクラフトでは「組織分掌分類」方式を提唱しています。もとより組織文書であるわけですから、組織内の役割を基準として、これらに保存年数を組み合わせて分類していくことがコスト少なく、かつ、崩壊を回避できる有効な手法だと考えています。

組織を3階層でまとめます。一般的に言えば「」「」「」となるでしょう。これは、何も組織規定に準じる必要はなく、文書を分類するための便法です。さらに、「」は何がしらかの組織的ミッションを与えられているはずで、それを細分して「分掌」とすると、概ね、組織文書を組織的に分類することが可能になります。

分掌を更に細かく分けていくような場合も、保存年数に組み合わせることで対応を可能としています。

紙の文書管理を考える上での外堀は、だいたい、このようなものと言えるでしょう。

まとめ

たかが紙の文書管理においても、これだけの要素が出現してきました。それをまとめてみます。

組織文書には「法定文書」と「一般文書」があること。これは、管理方式が異なるので明確に分けて考えましょう。

ついでを言えば、紙媒体の文書と電子媒体の文書があることは自明のことですが、そもそも、レコードマネジメントが発祥した時点で電子媒体の文書などは想定もされていませんでした。

にもかかわらず、「文書管理」という言葉のウェートは、昨今では電子媒体を前提としているかの仕組みが多く宣伝されています。が、事業所内に紙の文書がない事業所って、本当にあるんでしょうか?

ナレッジ」なんていうと、
一般的には「知識」や「知見」といった意味の英語である。企業経営に関する用語としては、企業が蓄積しているあらゆる情報を体系的に可視化し、営業活動や経営活動に有益な情報を「知識」として新たに活用する考え方を表す際に用いられる言葉である。
などと解説されますが、「情報の体系的可視化」「有益な情報を組織的に活用すること」を考えた場合、これらが全て電子化された文書で伝えていくことができるのかは、甚だ疑問に思えます。

そして、紙の文書をしまうとして、個別フォルダとバーチカルキャビネット、あるいはファイルボックスを組み合わせる「個別文書管理方式」と、バインダーやフラットファイルのような「簿冊単位の管理方式」があること。

ポイントは、管理の主体が「個別文書」であるなら個別フォルダを使う方式のほうが妥当性が高いと思いますが、では、本当にすべての文書を個別に管理する必要があるのかも考えなければなりません。

管理するということは台帳に記載する、システムに登録することを意味しますが、それには管理コストがかかることも考える必要があります。

ワードクラフトは、「簿冊式ファイリング」を前提に、必要に応じて個別文書を登録する折衷方式を推進しています。

ファイリングの分類方式では「ツミアゲ」方式と「ワリツケ」方式があるとされていますが、ワードクラフトとしては「組織分掌分類」方式を推進しています。

組織内の文書は、組織文書であるゆえに、組織階層と組織の役割を基準に管理していくことが破綻や崩壊を招かない最良の方式であると考えます。

台帳に記載していた時代と異なり、PCで検索ができるようになれば、目に見える分類方式にこだわる必要など殆ど無く、そんなことよりも、網羅的に登録することが不可欠になります。

その際に、考え込まなければ分類ができない、考え込んだことによって異なる分類にしてしまう、挙げ句には、考え込んだことによって似て非なる分類コードを発生させてしまうようなことは回避しなければならないと考えています。

なんにしても、どっちがいいかではなく、組織の役割や発生する文書の性質に応じた管理方法を柔軟に取り入れていくことが「文書管理」を組織内に定着させていく最良の方法だと考えています。

組織知性、ナレッジシステム、知識共有 等々。

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言葉はいくらでも踊らせることはできますが、まず、組織文化として、文書を管理するという意識を定着させなければ、その先への発展は望めません。




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