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総裁選雑感

安倍晋三三選

さぼ郎
2018年9月20日に自民党の総裁選が行われ、2017年に改正された「連続2期6年」を撤廃し「連続3期9年」となったことで、今回の3選となったわけです。

どういう背景から連続2期6年」から「連続3期9年」に改正しようとなったのかは不明(ちょっと調べた限りでは誰がソレを求めたかはわかりませんでした)ですが、2017年当時の新聞記事を見ると、やたらと「憲法改正」の文字が踊っています。

憲法の改正をするために安倍晋三の総裁任期を連続3期9年」にしたということなのでしょうか。ま、健全な競争も働いていないことでもあるような気がします。

ちなみにアメリカの大統領は「2期8年」までが限界で、オバマさんが憲法改正を望んだところで、2期大統領をやっているので、本人が大統領になることは憲法が許しません。

ロシアでは1期4年だったものをプーチン大統領が6年に伸ばしたため、連続では「2期12年」が限度となります。が、途中で違う人が大統領になれば、また、大統領になれるので、人気さえあればかなり長くやれそうです。

日本だって連続3期9年を途中で違う総理大臣を入れさえすれば、自民党内の派閥調整で「6期18年」「9期27年」だって不可能ではないわけです。

韓国では「1期5年」で、再選は出来ないようです。

自民党総裁を「連続3期9年」にしたのは自民党の都合ですが、では、総理大臣の任期はどうなっているのかというと、実は任期の規定がありません。

制度上は国会議員として首班指名を受け続ける限り内閣総理大臣を続けることができるわけで、最大多数党である自民党の総裁が、内閣総理大臣であることは自明のことですから、自民党の党則によって決まることとなります。

一国の総裁が、年中変わると外交において、コミュニケーションが図れないとは言われますが、それがどこまで本当なのかは不明です。

当然、長期の案件などは長期政権としてじっくりと取り組むことができるわけで一見、長期政権はメリットのように思われますが、デメリットとすれば、現下の安倍政権のように「取り巻き」や「お茶坊主」が虎の威を借りて「忖度」と称してやりたい放題が始まることを歴史も示していますし、2期安倍政権も見事に歴史的事実であることを証明してくれました。

つまり、権力は必ず腐敗し、驕り、裸の王様になっていくわけです。それは3期務めることもなく、2期で十分に示されました。

アメリカが「2期8年」としたのは初代大統領のジョージ・ワシントンがそうだったからで、ワシントンがなぜ3期やろうとしなかったかについては、そんな詳しく調べたわけではありませんが、書かれたものが見つかりませんでした。

ようは、イギリスの王政から独立したのに、大統領が任期を持たなければ「」になってしまうからと考えたからという説明がまことしやかですが、実際は「やりたくなかった」からのようです。逆に長くやりたい人もいるのですから面白いものです。

ちなみに中国では、なんと任期を撤廃してしまいましたから、「主席≒皇帝」のようなもので、意志の決定も早くなるかわりに、国家的多様性は失われます。

未開な国では往々にしてあることですが、中国のように国土も広く、多数の民族もいるから、多様性をもてば収拾がつかなくなることは予想できますが、あまねくの国民の不平や不満をどのように解消していくかは相当高度な政治技術を駆使するか、はたまた力によって弾圧するかしか無いような気もします。

日本の国家首長も、任期が長くなるということは、国民的多様性が減少していることの証左なのか、国家権力(共謀罪など)によって思想弾圧されているのかですが、客観的に見ていまのところ弾圧はないようですから、国民的な多様性がなくなってきているのでしょう。

今回の総裁選の地方票を集計してみました。

図1

パーセントは「石破/安倍」で、安倍さんより石破さんへの投票が多かった県を示しています。鳥取は凄まじいですね。ついで島根と高知。

トータルでは、「安倍=43,004」対「石破=68,881」で160.2%。

図2

この表は、石破さんが安倍さんに対して6割を下回った県です。さすがに安倍さんの山口と二階さんの和歌山では、圧倒的に安倍支持になっています。

トータルでは、「安倍=64,002」対「石破=25,218」で39.4%。

残りの29県では、「安倍=248,481」対「石破=191,904」で77.2%です。全体では「安倍=355,487」対「石破=286,003」で、80.5%という結果でした。

つまり、全国を総計すると「安倍+石破=641,490」対「安倍ー石破=286,003」で、その差は「69,484」のほぼ1割でしかありません。

どういう計算をするのかは詳しいことはわかりませんが、少なくとも党員票を見る限り石破さんは、全然大敗はしていないようです。

せめて野党が、これくらい善戦してくれるようになると、自民党も危機感を持って国民利益を検討するようになるのかもしれませんし、「取り巻き」や「お茶坊主」があからさまな「忖度」することが命取りになるようになれば、モリ・カケのような馬鹿な真似をしでかさなくなるようには思えます。

2期以上に忖度政治が続くようでしたら、途上国に格下げですかね。

しかし、それにしても国会議員票は81.2%獲得しているにもかかわらず、地方票が56.5%だったということで、約25%も開きがあります。

このことが示す意味は、国会議員と、より有権者に近い党員に乖離があることを如実に示しています。

そんなこともわからず、漢字もろくに読めない人が、副総理で財務大臣で、消費税をあげようというのも、庶民感覚と乖離していればこそのことでしょう。

ブロック別の集計して75%より石破さんが上回ったエリアは、数値の高い順に言うと四国、東北、関東、北海道、中部、北陸、中国地方でした。

ブロック別の集計して75%より石破さんが下回ったエリアは、数値の低い順に言うと関西、九州地方だけでした。次回攻めるなら奈良、和歌山、大阪ですね。

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