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あれこれ

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憲法改正について考えてみた

さぼ郎
日本国憲法と自民党改正案を部分的に比較してみると、自民党が改正しようとしている方向性が見えてきます。

日の丸
自民党の改正憲法案にリンク ↑

特に、今の自民党には日本会議の色が濃い感じもしますが、自民党の憲法改正案にどれだけの影響力を持っているのかは憶測でしか無いので、特に触れるべきとも思われませんが、改正案を観る限り、日本会議の主張にかなり沿っているとは思います。

天皇

第一条  天皇は、日本国の象徴であり日本国民統合の象徴であつて、この地位は、主権の存する日本国民の総意に基く。
に対して自民党案では、
第一条 天皇は、日本国の元首であり、日本国及び日本国民統合の象徴であって、その地位は、主権の存する日本国民の総意に基づく

日本国の元首」という文言が挿入されています。
第三条  天皇の国事に関するすべての行為には、内閣の助言と承認を必要とし、内閣が、その責任を負ふ。
この条文がなくなって自民党案では、
( 国旗及ひ国歌 )
第三条 国旗は日章旗とし、 国歌は君が代とする。
2 日本国民は、 国旗及び国歌を尊重しなけれはならな い。
( 元号 )
第四条 元号は、 法律の定めるところにより、皇位の継承があったときに制定する。
 
が挿入されています。元来、憲法とは一般の法律とは異なり、統治の根本規範となる基本原理・原則を定めた法規範のはずですが、法規範として国旗、国歌、そして改元を規定しようとしています。

国旗、国歌、元号のような具体的なことは、なにも憲法ではなくそれぞれの対処法で規定すればいいように思うのですが、憲法改正でなければダメのようです。

戦争の放棄

第九条  日本国民は、正義と秩序を基調とする国際平和を誠実に希求し、国権の発動たる戦争と、武力による威嚇又は武力の行使は、国際紛争を解決する手段としては、永久にこれを放棄する。
2  前項の目的を達するため、陸海空軍その他の戦力は、これを保持しない。国の交戦権は、これを認めない。
この条文が「平和憲法」の所以なわけですが、「戦争の放棄」が「安全保障」となって自民党案では、
( 平和主義 )
第九条    日本国民は、正義と秩序を基調とする国際平和を誠実に希求し、国権の発動としての戦争を放棄し、武力による威嚇及び武カの行使は、国際紛争を決する手段としては用いない。
2 前項の規定は、自衛権の発動を妨げるも のではない。
( 国防軍 )
第九条の二 我が国の平和と独立並びに国及び国民の安全を確保するため、内閣総理大臣を最高指揮官とする国防軍を保持する。
2 国防軍は、前項の規定による任務を遂行する際は、法律の定めるところにより、国会の承認その他の統制に服する。
3 国防軍は、第一項に規定する任務を遂行するための活動のほか、法律の定めるところにより、 国際社会の平和と安全を確保するために国際的に協調して行われる活動及び公の秩序を維持し、又は国民の生命若し くは自由を守るための活動を行うことができる。
4 前ニ項に定めるもののほか国防軍の組織、統制及び機密の保持に関する事項は、法律で定める。
5 国防軍に属する軍人その他の公務員がその職務の実施に伴う罪又は国防軍の機密に関する罪を犯した場合の裁判を行うため、法律の定めるところにより、 国防軍に審判所を置く。この場合においては、被告人が裁判所へ 上訴する権利は、保障されなければならな い。
( 領土等の倒全等  )
第九条の三 国は、主権と独立を守るため、国民と協力し て、領土、領海及び領空を保全し、その資源を確保しなけれはならない。

と、とっても長い書き足しになっています。

自衛権」の発動においては「戦争の放棄」も「武力の行使」も妨げる要素にはならないとしています。


では、「自衛権」とはなにかということになりますが、日本会議では、先の大戦(日本会議では太平洋戦争ではなく大東亜戦争と呼ぶ)は、「侵略」ではなく「自衛」のための戦争であったというのが、彼らの主張です。

つまり、自衛のためにアジアを蹂躙することもありうるというのが改正憲法の趣旨になります。

さて、安倍政権と日本会議の祈願である「憲法改正」ですが、直近のl調査がネットで見つかりません。比較的新しそうなところで2017年1月13日のJIJI.COMによりますと、「賛成」という回答は51%を占め、「反対」の32%を19ポイント上回っているようです。

安倍内閣の支持率はNHKの政治意識月齢長蛇によりますと51%。

内閣支持率
NHKにリンク ↑

まだまだ人気は維持されていますが、51%の中に「他に選択しようがない」がどれくらいあるかですが、国民投票すればなんとかなるギリギリのラインです。

結構くまなく微妙な修正が加えられていますが、基本的には戦後アメリカから導入された「個人主義」が行きすぎないような配慮に基づいているようです。

よく、自衛隊は軍としての身分を保証されていないといいますが、第九条では「国権の発動たる戦争」と、「武力による威嚇又は武力の行使」は、「国際紛争を解決する手段」として戦力として、「陸海空軍その他の戦力」は、これを保持しない と言っているわけで、一切の軍力を保持しないとしているわけではありません。

ただ、同盟国の警護など微妙な論点が発生しますが、現状のように海外での自衛隊の活動を考えると、専守防衛だけでは対応に不備があるのも事実です。中国や北朝鮮の脅威ということで、専守防衛から集団的自衛権に範囲を拡大するならば、第2次世界大戦での敗戦という反省と教訓を、どこで活かすのかを明確にするのが順序のような気がします。

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