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あれこれ

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「小池」という春風

秩序の変化

さぼ郎
いま、NHK大河の「太平記」を見ながら南北朝時代や初期室町時代の新書などを読んでいます。北条得宗による鎌倉幕府の支配から、後醍醐を中心として公家が平安時代のような天皇親政を行おうとする勢力と、武家の棟梁となった足利一統が対立します。

太平記

朝廷のほうも、大覚寺統と持明院統が対立しており、後宇多は自分の皇子を皇太子にしたいし、後宇多の父親である亀山にも幼少の皇子がいて、遺詔として立太子を実現しようとしていました。

亀山は、孫のような皇子の立太子に関して持明院統に接近をしており、後宇多は、自分が院制を敷くために自分の皇子を天皇にしなければならず、やむをえず後醍醐を皇太子としましたが、それはいずれ後二条に皇位を譲る前提でした。

つまり、大覚寺統にも、内部の抗争があったわけで、そんな時代が鎌倉時代の終わり頃から室町時代の初めころの政権中枢の状態だったようです。

後醍醐が後宇多との約束を守らなかったことや、公家と武家が争うようになったことで社会は騒然としてきます。

この背景には、鎌倉時代には、殆どの耕作地が開発され、新たに開発するならば、川沿いとか山の斜面とか湿地などしかないような状態になり、これには土木技術や多大な資本をようすることで、同じパイを取り合うような社会的背景もあったようです。

さらに、後醍醐が天皇親政を行うために、平安時代のような御所を作るなどといい出して、そのための増税が庶民を苦しめることとなります。また、鎌倉幕府を滅亡させた恩賞は公家に厚く、武家に薄かったことも全国的な不満の蔓延に繋がるというわけです。

つまり、秩序が変わる背景として、政権中枢が変わるだけではなく、むしろ、政権中枢が変わる背景には社会の要求が有るということになりそうです。

で、安倍政権です。

過日行った自主調査での安倍政権への支持を選択肢のままに集計すると、

安部内閣支持率

支持は25.0%でしかありません。にも関わらず大手メディアの調査による安部内閣支持率は概ね50~60%の高位安定ということになっていますが、種明かしをすると、「支持する」と答えた中で最大の理由は「他にいい政治家がいないから」を合算しているからで、これはワードクラフトの自主調査にも顕著に現れています。

安部支持率

支持する」と「他に選択がない」を合算すると、これで、あっという間に支持率が58.8%になってしまいます。

つまり、現下の自民党政権も末期の北条政権とは若干異なりますが、ある種似たようなもので、政権に安座しエスタブリッシュメント(支配階級)化している部分は否めません。

まさに、トランプを大統領にしようとした人民の思いは、そこに有るのであって、安倍政権の安泰も、それを脅かす存在が無いだけに過ぎません。

そこに、小池さんが登場したわけで、都民は小池新党に投票するというヒトが、すでに「35%」もいるのだそうです。

小池百合子
「安倍一強にはもう飽きた」にリンク ↑

しかし、政治家のエスタブリッシュメント(支配階級)化は、実は表層でしか無く、本当に国家を支配しているのは選挙もなく定年(近く)まで勤め上げれば、月に2日程度の出勤で1,000万円もの高給で渡っていく「官僚」こそが、本当の支配階級となっています。

公家化した官僚機構が政治家を含めて国家を支配している構造こそを改革しなければ、真の「国民ファースト」にはなりません。

小池さんが新風を巻き起こし、東京都の自民党っとの対決構造により人気を博していますが、小池さんが戦うべきなのは、東京都の官僚であるわけです。その官僚は、自己防衛のために都民の税金で作った利権を自民党に貢いでいるという構造になっています。このことは国政もほぼ、同じです。

民主主義とは政治の仕組みであって、資本主義と両立もすれば、両立もしないという指摘を頂いていますが、真の民主主義はいちいち国民が投票するような茶番ではなく「国民ファースト」を実践する政治家自身が、官僚の支配から解放され、その官僚を支配するような手腕を発揮しなければ「民主主義」という言葉は、単なる多数決でしかありません。

太平記に戻ると、足利尊氏は、後醍醐及び朝廷と対峙し室町幕府に寄る武家政権を樹立するわけですが、見方によって評価は分かれます。

安倍政権を「北条」になぞらえるなら、小池さんは「足利」に例えることができそうな勢いです。しかし、いかなる政権であっても権力を掌中にすれば、必ずエスタブリッシュメント化し自滅していきました。

官僚という「朝廷」に抱き込まれて「公家化」しないことが、今の政治家に一番求められることです。

国会で公家(官僚)の書いたペーパーを棒読みしているような大臣がいる限り、朝廷(官僚)支配から逃れることはできません。

企業も同様で、たったひとりのリーダーによってV字回復をすることは、結構目にすると同時に、経営陣の判断の悪さで逆V字で沈んていく企業も少なくありません。

秩序が変わろうとしているような、この時期にこそ、政治家に求められていることは少なくないので、大いに「国民ファースト」で頑張って欲しいと思います。

いま、まさに小池さんには、都民のみならず国民の目を政治に向けるチカラを持っているのですから、なおのこと、秩序を変える起点になって欲しいと思います。



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