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トランプ大統領と後醍醐天皇

さぼ郎
網野善彦という歴史の先生がいて、彼は中世の専門家です。中世を英語で言うなら「middle ages」といい、当たり前な話ですが、古代よりも後、近代または近世よりも前の時代を指すわけです。

middle age」なら「中年」です。

網野善彦

日本の歴史における古代・中世・近代の区分は、西洋の歴史学をモデルとした明治以降の近代歴史学が使い始めたのだそうで、具体的には、20世紀はじめに歴史学者の原勝郎が初めて「中世」の歴史区分を用いたことになっています。

武家政権の存在した期間にヨーロッパ中世の騎士・封建制(主従制)・荘園制との類似点を見出だし、鎌倉幕府の成立から室町幕府の滅亡まで、すなわち鎌倉時代と室町時代(戦国時代まで含む)を合わせたおよそ4世紀の期間を中世と定義するようです。

鎌倉時代の終わりから室町時代の始まりあたりには南北朝時代が挟まっています。いま、たまたまNHK大河の「太平記」をTSUTAYAで借りてきて、少しずつ見ているのですが、ちょうど、後醍醐帝が蜂起して笠置山で乱を起こしています。

楠木正成が武田鉄矢で、それを足利軍が取り囲んで逃げ出した後醍醐帝が野武士に捕まったところを昨日、見たところです。

鎌倉幕府を倒したのは主として足利軍と新田軍ということになりますが、北条と北条を取り巻いた公家たち、エスタブリッシュメントに対しての怨嗟の声は全国に蔓延していたようです。

当時の守護は、勝ち組に仕えてイクサがあれば手柄を立てて領地を増やすことが出来ましたし、逆に負け組に手を貸せば領地を取り上げられるわけです。

後醍醐帝を含む南朝は、武家政権の横暴や北条の貴族化に対して王政復古(つまり、古代の王政)に戻すことを標榜していたわけで、幕府の傀儡となった北朝を潰そうとしていたわけです。

足利尊氏は、当初は打倒北条だったので南朝に組みしたわけですが、結局は後醍醐帝と敵対し、光巌帝以下、北朝の帝を擁立することになります。話は逸れますが、光巌帝には崇光帝と後光巌帝がいたわけですが、足利義満は崇光帝以下を邪険にし、確か、義持が崇光帝以下を伏見宮家とし、そこから後花園帝が誕生し、今に続いています。

何をもって「万世一系」にするかの定義は、ワタシには分かりませんが、「万世一系」という言葉は岩倉具視が最初に使ったと言うような説もあります。

天皇制」という言葉も、
この言葉は日本製ではなく大正12年(1923年)3月15日ソ連共産党が指導するコミンテルンから日本共産党にもたらしたもので、天皇制打倒、天皇制廃止を専一にめざす、天皇と皇室を憎みおとしめ呪う造語であり、、、
という具合ですし、「天皇」という称号は大宝律令で定められたようで、13世紀になるとあまり使われなくなり19世紀になって再度使われるようになったようです。

ということで、皇室制度を云々(最近では「でんでん」とも言うようです)しようという意図ではなく、トランプ大統領の登場が、ある部分、後醍醐帝の蜂起にも繋がる部分があるという記事を見つけて、たまたま、「太平記」などを見ていたので、面白い一致だと感じました。

後醍醐帝の「建武新政」は、端的に言えば政権維持能力が欠如していて、矛盾と混乱を招き、唐突な経済政策も破綻に拍車を掛ける結果となりました。

今日のダウは、2万ドルを超えて新記録になったようです。1万ドルを超えたのが1999年だったのだそうで、その時から比べるとアップルの時価総額が110倍になっているそうです。

トランプ大統領の政策が、「建武新政」に終わるのか、はたまた長期安定政権になるのかは、ワタシには予測もつきませんが「欠陥のある民主主義」としてはランクを下げたようです。

日本も王政がある以上、欠陥のある民主主義として認定されているのかもしれませんが、それならイギリスだって同じことです。

トランプ政権は、対米貿易赤字国には20%の関税をかけるとのことで、日本は中国に続く第2位の対米貿易赤字国ですので、はたしてこの国難を安倍政権は、どのようにくぐり抜けるのかが見ものです。

王位は簡単に譲れませんが、総理大臣はお腹が痛くなれば放棄することが出来ます。

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