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アメリカンドラマにみるプレゼンテーション

さぼ郎
アメリカンドラマで「マッドメン」というのが好きなんです。どれくらい好きかというと「かなり」です。

理由は、戦後のアメリカの広告界の狂乱というか、アメリカという社会の人間模様というか、アメリカ人のものの考え方というか、諸々の理由で、かなり好きです。

朝鮮戦争

主人公のドン・ドレーパーは朝鮮戦争に行っています。始まったのが1950年ですから、その頃20歳位とすると、1925~30年ころの生まれになります。つまりは昭和元年の前後の生まれという感じの設定です。

彼は娼婦が産んだ子で、生まれると同時に農夫の家に(いずれ労働力とするため)貰われてきたのですが、彼が少年のときに養父が雷に驚いた馬に蹴られて死んでいます。その後、どうしたか忘れましたが、貧しさから逃れるために朝鮮戦争に出征し、そこで上司が死んで身分をすり替えて、名前も変えて帰国したという、暗い過去があります。

また、1話が終わるごとに流れる音楽も結構好きなのが多いです。ドラマ中に登場する企業名も実名です。何話か忘れましたが、ホンダも登場しました。

ロジャー
wiki「ロジャー」にリンク ↑

主人公のドン・ドレーパーの上司であるロジャーは、戦争経験があって、日本をとても憎んでいて「ジャップ」と呼び、ホンダの宣伝なんか絶対にしないと怒っているシーンが有りました。

ドンが毛皮屋の店員をしていたときに、店に来たロジャーに自分を売り込んで、広告会社に雇ってもらうという人間関係がありますが、その後、ドンは才能を開花させ、出世街道を上り詰めていきます。

家族関係は、妻とは離婚し子供が二人います。そして秘書と再婚し、シリーズ7で再度離婚しています。

概要はその辺にしてプレゼンテーションに関するやり取りがありましたので、大々的にやると著作権違反ですが、とても優れているという意味での支援をしているということでお目こぼし下さい。ぜひぜひ、レンタルで借りるかボックスを買ってください。

次のシーンは、プレゼンのために営業や制作などの関係者が集まってプレゼンのための段取りを打ち合わせているシーンです。内容は大したことがありませんが、アポロ11号が月面着陸が成功するかどうかという、そういう時代背景を意味しています。

アポロ11号
wiki「アポロ11号」にリンク ↑

つまりは、1969年7月20日の前後ということです。そうすると、ドン・ドレーパーは40歳の前後というあたりですね。

月面着陸がうまく行かなければ、営業しても、成功することは難しいという認識で打ち合わせをしています。

マッドメン
動画にリンク(立っているのがピート)

バーガーシェフへの営業展開ですが、1968年にゼネラルフーズの傘下になっているようで、1996年に消滅しています。

で、インディアナポリスへ来て、前日のホテルでドンがペギーにプレゼンを変われといいます。その理由は、ドンを辞めさせたい勢力があるので、もし、辞めることになるとバーガーシェフの手柄が宙に浮く。だからペギーがやって、手柄を立てろと言うわけです。

そして、ペギーがプレゼンをします。そのシーンがこちら。

マッドメン
動画にリンク(プレゼンがペギー)

前段で、おそらくピートがジョークを言って雰囲気をなごませているわけです。コンピュータを早々導入させたハリーが、データ解析的な話をしたのでしょう。いよいよ、ペギーがプレゼンを始めます。

いい広告には物語がある」というのがドンの口癖。「いいプレゼンには必然がある」というあたりかもしれません。

で、ペギーのプレゼンに対して顧客が「感動したよ」といいます。顧客に喜びを与えるようなプレゼンでなければ、相手に強烈な印象を残すことは出来ません。

いろいろな会社からメルマガを毎日毎日送ってきます。これは、彼らの営業なのです。毎日毎日、「顧客との信頼関係を」と言ってきます。どうやって信頼関係を構築するのか?

顧客の悩みを聞き出せ、顧客に売ろうとするな と、毎日毎日、メルマガで訴えてきます。でも、信頼関係の手前にあるのは人間関係で、人間関係もないところで商売をする世界とは、全く別の次元のことのように思えます。

で、この物語が好きなことの一つに「やられた感」があることです。次のシーンは、経営者(トップ)であるバートが前日、突然死にます。それを階上でロジャーが社員に伝えています。

ドンが1人階段を降りてくると、死んだはずのバートが「ドン・マイ・ボーイ」と呼びかけて、振り返るとバートの亡霊が歌いだします。

日本のドラマが、こういうシーンを挿入できるようになるのには、後、何年必要でしょうか? 歌はジャニーズですか? それとも演歌ですか?

エンターテイメントは、やはり、日本の文化ではないですね。だから、ドラマを作っても、スカッとしないものが多いように思います。

エンターテイメント」とは「感動」を目指すべきで、「プレゼンテーション」も、やはり、それ、つまり感動を与えることを目指すべきですね。

ドン・ドレーパー
動画にリンク(やられたと思うシーン)

人生で最高のものは いつでもそこにある、、

そして、この人が主人公の「ドン・ドレーパー」。彼は永井荷風の「腕比べ」の準主人公である吉岡にも、似ているなと思います。

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