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科学

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「拷問と刑罰の歴史」という本がありました

さぼ郎
日経サイエンス9月号に「痒みの科学」という記事があったので読んでみましたが、とってもつまらないので呆れてしまいました。

痒み

端的に表現すると、「科学を装った駄文」という感じで、こんな記事を掲載してまで雑誌を発刊する必要があるのか不思議に思います。

で、「痒みの科学」では、痒みと痛みは同じ物質で発火するけれど、それぞれ専用のニューロンが有るという話です。

で、冒頭で慢性のかゆみに苦しめられた患者は、ある種の防腐剤のアレルギーで、それを使った製品を排除したら直ったという結末でした。

「なぜ掻くか」という囲み記事があって、ここはちょっと面白いと思いました。痒いと「掻く」という行為は、痒みが警報を発した時、掻くことで免疫系に呼び出しをかけるのだそうです。

というのは、人類の祖先は痒みだらけの世界で暮らしていたことによるようです。

痛み

痒くて掻くと、書いた場所には「痛み」が発生していますが、その「痛み」が静まると「痒み」もある程度収まることと、掻くことで脳の中の「報酬系」が活性化することで「掻く」のだそうです。

それと記事の中で、有用だと思った部分は、虫に刺されたり草花にかぶれたりするような急性の「痒み」と、慢性の「痒み」とでは、痒みの仕組みが異なるので、対処の方法も異なるわけです。

急性の場合の多くは抗ヒスタミンで痒みのレベルを下げることができるようですが、慢性の痒みは専門医に相談するのが一番手っ取り早くて、そこいらの皮膚科や内科では、医療費の無駄遣いになる可能性が高いです。

話変わって、人づてに名前を聞いた翻訳者を台東区の図書館で調べたら「拷問と刑罰の歴史」という、おどろおどろしい本の翻訳をしている事がわかって、怖いもの見たさに借りました。

拷問と刑罰

本の内容としては、なにかの役に立つ知識というわけでもなく、出版社としては誰向けに企画したのか今ひとつ不明な内容と思います。

いろいろな処刑の仕方や、それにまつわるエピソードが一通り書かれてはいますが、歴史的考証というわけでもなく、単に興味本位の本で、なるほどと思えるような記事は少ないと感じました。

コペルニクスが行き着いた地動説は、彼が死んでから出版(1534年)したのだそうです。西洋では教会が社会の規範を形成していたので、コペルニクスは生前に内輪にしか地動説は伝えなかったようです。

ガリレオは、コペルニクスの地動説を知った上で天体望遠鏡を作ったのだと思いますが、彼も独自に研究して地動説を確信し、発見を否定してまで教会に譲歩することもないという確認に基づき、1614年に宗教と科学は混同してはいけないという書簡を送ります。

この書簡自体は、さほど問題にはならなかったようですが、協会はコペルニクスの説を「愚か」と結論したようなのですが、その裁定にガリレオは腹を立てますが、拷問を恐れて16年間沈黙し、1632年に協会を批判する見解を出版するものの大騒動になり撤回をして郊外に蟄居させられ、1642年に死んでいます。

それを知ってデカルトも『宇宙論(世界論)』の公刊を断念したとwikiに書かれています。

ガリレオが亡くなった1642年は、日本の時代感覚で言うと将軍は家光で「お梶の方」も亡くなっています。

この「お梶の方」は、家康が関東に領地を変えられたので、関東の名門と積極的に縁を結ぼうとして側室にしたようですが、詳細な出自は各節あって確証がありません。

お梶の方」は男装して関が原にも出陣したそうです。家康が、何が一番うまいかを家臣に聞き、お梶にも聞いたら「」と答え、次に家康が一番まずいものは何かを尋ねると「」と答えたとか。

カゴの序列では春日局よりお梶の方のカゴが常に前だったそうです。家康の死後、女性官僚として春日局と最上位だったようです。春日局は有名ですが、「お梶の方」は今日はじめて知りました。

拷問と刑罰の歴史」に話を戻すと、アメリカで電気椅子による死刑が行われたのは1890(明治23)年の事だそうです。作ったのはジョージ・ウェスティングハウスで、合計で87秒も電気を流してやっと、死刑囚のケムラーは死に至ったようですが、その光景と肉の焼ける臭いで見学者は吐き気をもよおしたとのことです。

ジョージ・ウェスティングハウス
wiki「ジョージ・ウェスティングハウス」にリンク ↑

ちなみに、ウェスティングハウスはエジソンのライバルで、エジソンは直流システムを、ウェスティングハウスは交流システムを提唱し、最終的に交流システムが勝利を収めています。

ウェスティングハウスは電気椅子に電気を使うことで、電気に悪いイメージが定着することを恐れたようで、死刑囚のケムラーにウェスティングハウスが弁護士を付けたのですが、死刑が確定してしまったのだそうです。

と云うような本でしたが、読後感も後味の良いものではなく、早速図書館に返却してきます。

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