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あれこれ

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江戸の思想史からシェークスピア

さぼ郎
昨日の午後は読書会に参加してきました。ワタシが選定した書籍は「江戸の思想史」という本です。というのは、前回の発表に本居宣長の「うひやまぶみ」を使用したのですが、その時、図書館から借りていたのが「江戸の思想史」だったのですが、それを次回、簡単にまとめて紹介して欲しいとリクエストされたので、買い求めて読みました。

江戸の思想史

主として登場するのが46人。月日までは計算に入れませんでしたが、没年マイナス生年+1年で算出した所、平均年齢が66.8歳、最年長が佐藤一斎の88歳で最年少が吉田松陰の30歳でした。

思想史
思想史

5列目の番号が本の登場番号です。11列目の西暦年は、便宜上の計算で生年に年齢の2分の1を足した、いわば、人生のど真ん中の西暦年で、その値でソートして、左列の1~4に徳川将軍を並べてみました。

ざっくり流すと、徳川の世になって「武士」の役割が常に武士にとっても思想家にとっても、重要な視点となります。武家の幕府として、それを矛盾とさせないためのイデオロギーとして朱子学を投入します。

まず、藤原惺窩。かれが推挙したのが林羅山。林羅山は家康、秀忠、家光、家継の4代の将軍に仕える中で、徳川の統治イデオロギーを確立します。

ところが、綱吉、家宣あたりになってくると、伊藤仁斎、荻生徂徠が真っ向から朱子学を否定し、趣旨による解釈ではなく、古学として孟子や孔子の原点に立ち返って聖人を輩出した中華思想を学ばなければダメだとする古学派が出てきます。

吉宗が蘭学の漢訳をゆるめたことから蘭学が入り出し、日本古来の考え方や関学のような、いわゆる「」学に対し、西洋の「」学に目覚めていきます。

ところが、杉田玄白などとほとんど同じ時代の人で本居宣長などは、儒学自体をも否定し、日本古来の、それこそ漢字が入る以前の日本古来を学ぶことで国学という体系が確立します。

本居宣長によれば関学が入る前のものとして万葉集を精読し、万葉の時代の心を掴んだ後に古事記を読むべきだとしており、本居宣長は35年かけて古事記に注釈を入れています。

この「国学」は、日本文学の解釈から時始まっているのに、そのことが幕末の頃になると日本という国の優位性につながっていきます。

本居宣長が荻生徂徠の確立した中国古学を学ぶやり方を、万葉、古事記に流用し、日本古来の「心」を解き明かした国学が、平田篤胤によって、蘭学の実学と神道などと結びつくことで、化学反応として国粋主義が生まれてきます。

なかでも「安藤昌益」というヒトの偉大さは特別な関心をもたざるを得ませんでしたので、いずれは、安藤昌益」を学んでみたいと思っています。


図書館から借りて1回読んだはずなのに、再度読んでみると、およそ初めて読むようなもので、仮に3回読んでも4回読んでも発見が有るのだろうと痛感しまた。



ということで、読書会を終えてから、神谷町で合流してから六本木・俳優座でシェークスピアの「ヴェニスの商人」を観劇してきました。

ヴェニスの商人

ストーリーを簡単に説明すると、アントニオというヴェニスの商人が友人のためにユダヤ人の金貸しからお金を借りるのだけれど、アントニオの船が難破してお金が返せなくなる。

お金を借りた友は、そのお金を使って金持ちのポーシャを射止めるが、アントニオが自分のlt雨に窮地に立たされていることを知り、ヴェニスに帰る。そこでポーシャが男装し、法律博士としてユダヤ人とアントニオの裁判に立会い、あくまでもアントニオを体の肉を要求するユダヤ人をやり込めるという話です。

なんにしても2時間にわたる劇を、休憩を入れずに演じきるのですから、役者の人々の精進には驚き入ります。途中で歌があったりダンスがあったり、チャンバラの殺陣があったりで、とっても良く出来たお芝居でした。

最近のテレビのドラマといえば、人気タレントが主役の安でのものばかりで辟易としているので、こうした、好きで適正があって、そして練習に次ぐ練習の上に開花していく才能を目の当たりにすると、新鮮な喜びを感じることが出来ます。

日本の芸能を危惧しても始まりませんが、正当な競争が働いていないこと、芸能人を雇用している芸能事務所が力を持ちすぎていること、タレント含め役者たちのギャラが不当に高いこと。二世、三世が多くいすぎて多様性を失いつつ有ること。

こんな状況は政治にも言えることで、なんにしてもイージーに世襲できる世界には健全性を確立することは難しく、その不健全性故に不健全なお金で作られている虚構の世界であるわけです。

とはいえ、それを支えているのが「大衆」という愚か者の集団なのだから、めでたい話ですね。

余談ですが、保険は、商人が船を出して無事航海を終えて、たくさんの物資を持ち帰ることができるかに対する投資に対して、発達してきたのだそうです。そのことについては「リスク」という本に詳しいです。

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