PAGE TOP

科学

印刷する

ムーアの法則

さぼ郎
細胞分裂を考えてみますと、最初は受精卵が1つです。この受精卵が2になり4になり8になり、そして60兆個の細胞になるわけです。

受精卵
wiki「受精卵」にリンク ↑

細胞には分裂しない細胞と分裂する細胞が有るのだそうです。それを計算に入れると少し面倒になるので、とりあえず、2を倍々にしていくと46回で70兆になります。

逆を言うと、この辺りで分裂が止まらないと人体は崩壊してしまいます。「がん」が、この掟を破って無尽蔵に増殖をするのだそうです。

60kgのヒトが60兆個の細胞で作られているなら細胞1個あたりの重さは「0.000000001g」ということです。

1ミリの100分の1程度の大きさの細胞の中に、1.8mと言われる長さのDNAが全ての細胞に入っていて、1つの細胞のDNAは30億塩基対で構成されているわけです。

DNA
wiki「DNA」にリンク ↑

ここから生物の話に入っていこうと言うのではありません。一休さんとか曽呂利新左衛門とかが、殿様に米を2粒、4粒と何日か下さいというような話がありますが、これはコンピュータにも言える話です。

ちなみに、曽呂利新左衛門のいうように32日の間、倍々にしていくと約43億粒になり目方は86トンになります。

10キロ4,000円で計算すると3,400万円ちょっとですが、64ビットを米粒に換算すると凄いことになります。

147「日本国借金」円くらいになります。つまり、14.7京円です。32ビットが64ビットになるだけで米粒換算では3400万円が14.7京円になるくらいのインパクトを持つわけです。

インテルの創始者であるムーアは12ヶ月毎にCPUの集積度が倍になるという予測をいい、それを「ムーアの法則」と名付けられました。

ムーアの法則
wiki「ムーアの法則」にリンク ↑

パソコンは当初8ビットのCPU(1974年)でした。その時のメモリ空間は256バイトです。16ビットになってやっと65,536バイトだったのですが、今では64ビットです。

32ビットの時のメモり空間は4G(40億バイト)でしたが、64ビットとなると、そのメモリ空間の広さは実装するのに現実的ではないくらいの広がりになっています。数万円のパソコンにも4Gバイトのメモリが実装されています。

メモリ空間の広がりはわずか30年で1700万倍の進歩です。

ところが、日経サイエンス2015年9月の記事によると、肝心な「ムーアの法則」が限界に近づいているとのことです。また、例によって長くて読みにくい文章ですが、要するに毎秒4GHzをこえるとチップが熱で溶けてしまうのだそうです。

また、シリコンに刻む構造の大きさが65nmを下回ると量子力学的な効果によってトランジスタから電子が漏れてしまうのだそうです。

ようは、クロックにしろ、集積度にしろ物理的限界が近づいているということらしいです。

HPもIBMも、方向を変えて巨額を投じて研究中のようです。日本ではどうなっているのでしょうか?

東大に入れるロボット「東ロボ」を作っている国立情報学研究所の人に言わせるとクイズや将棋は、東大入試に合格するより簡単なようです。ソフトでは期待できますね!

東ロボ
wiki「東ロボ」にリンク ↑

ノイマン型のコンピュータから全く新しいコンピュータが生まれるチャスでもあるわけです。IBMが狙っているのは、構造的なことは詳しくは分かりませんが、「正確で論理的な計算」と「応答的で連想の聞くパターンマッチング」をハイブリッドにするようなシステムのようです。

今後のコンピュータの進化は、今までの直線的な発展ではなく、生物の進化系統図のような枝分かれになることを予想しているようです。

システムツリー
wiki「系統樹」にリンク ↑

2011年にアメリカのクイズ番組の「ジョパディ」で人間のチャンピオンを破ったIBMの「ワトソン」は、10台のリナックスサーバで構成されていたようです。

この「ワトソン」を使って医療診断をしようという動きも有るようですし、弁護士が証拠書類を膨大な判例から抽出するのもワトソン」が使えます。

つまり、コンピュータは「ムーアの法則」を乗り越えることで全く新しい考え方のコンピュータが生まれるところに来ていることと、コンピュータの使い方が変わって行く(ビッグデータ解析やパターンマッチングなど)ことが平行して進んでいくのだと思います。

株や為替の取引も人間が介在すると打ち手が遅れてしまうようで、1000分の1秒を競っているようです。

株式

そうなると、相場を作っているのが曖昧な発言をする人間の言葉や、雇用統計などの数値データから瞬時に売り買いが決定され、その動きを監視するコンピュータが次の手を打つというような、投機ゲームで相場が作られていくようになるでしょう。

安倍首相の名目GDP600兆円とか出生率1.8などが、そうしたクールな背景(統計分析やビッグデータ解析)から出ているのなら、政治家は不要ということになりますし、思いつきで言っているなら、余計のことに政治家は不要ということになってしまいますね。

ロボット

キューブリックの「2001年宇宙の旅」ではHALという人工知能が人に対して謀反を犯しましたが、今の時代ならスマホが人に牙をむく時代がくるのかもしれません。いずれ「ワトソン」か「東ロボ」に判断してもらいましょう。

そもそもパソコンで何しているかというとワープロとかパワポとかエクセルが圧倒的と思います。あとはインターネット。

これだけなら、今のパソコンでお吊りが来そうです。

でも、かたや膨大なデータから瞬時に最適解を拾ってくるとか、意味解釈をするような方向性も有るわけです。

例えばSNSに記事を書いたり、日々、ニュースを検索したりamazonで本を買ったりすることで、ネットには自分の知らない「自分」が存在していることになります。

その、自分が知らない「自分」に対して様々なプロモーションをかけてくるわけですが、それはあくまでも商業利用の場面でしかありません。

かたや、自分のパソコンの中にも、そうした自分の知らない「自分」が形成されていけば、文書を書くときも、何かを検索するときも、「自分」をサポートしてくれそうな気もします。

単純に計算速度を早めるのではなく、もっと「知性」に近づいてくるのではないでしょうか。

そのためには、おそらくですが、CPUを複数搭載して、自分の興味や主張や考え方、視点を評価し、最適解をバックエンドで算出するような時代がきそうです。

胡蝶の夢

となると莊子の「胡蝶の夢」のごとくで、実態の自分と夢想の自分の境界に本質的な違いがあるのかという問いかけのように、パソコン側で評価していく「自分」という係数と、パソコンを操作している自分との本質的な違いに直面しそうです。

意識または観念
人の存在は意識に残る。仮にその人が亡くなってしまっても、ふとしたことで意識に上ることがあります。

つまり、観念としては存在しているわけです。自分の場合は、父方の祖父母、母方の祖父はリアルな存在ではないので観念の存在には成り得ませんが、母型の祖母は時として思い出します。

母方の従兄弟とは子供の頃から現在に至るまでの交流があります。子供の頃から今に至るまでの記憶があるので、自分の観念の中に存在しています。

当然、自分の存在も相手の観念の存在になっていて、その相互性が生きる上での大きな意味になっているように思います。

キーワード