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あれこれ

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(四)ネクサバール(投薬)と自宅治療

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「今後の肝臓癌治療の効果順序として、
①5FU-IFN(インターフェロンを併用した肝動脈内注入)
②5FU-CDDP(化学療法カテーテル最先端治療)
③放射線治療、
④ネクサバール(投薬)
となります」との説明を受けたとき、癌治療の有効な順位だと感じていた。

化学療法の効果がなく癌の進行を遅らせ延命させるのが④ネクサバールだと思っていたので、④にはならないようにしなければと考えていた。

佐野裕二は多くの患者と違っていると思っていたが、現実はそう甘くはなく裕二も多くの患者が歩む道へと進んでしまったようである。

ネクサバールは、腫瘍の治療より転移のスピードを低下させる抗癌剤のようであるが、この投薬もそう簡単ではない。

nexavar
バイエル薬品「nexavar」のページにリンク ↑

ネクサバールはバイエルの商品名でソラフェニブ(Sorafenib)が正式名のようです。

院内の投薬規定に当てはまり主治医のサインがなければ処方されないものであった。裕二の体調は肝機能他この規定外のものがあり、1週間かけ規定内の数値になるように調整することになった。

そして、1週間後何とか規定をクリアーし処方が決定、自宅投薬治療が始まることになった。谷山医師から、高血圧、発疹、下痢・嘔吐、倦怠感、脱毛などの主要な副作用の説明があった。

なお、右足に埋め込んでいるリザーバは今後の治療のためにそのまま残すことになった。

ネクサバールは朝食後に他の5種類の錠剤と一緒に取り、お昼は4種類、夜は4種類にアミノレバン(肝性脳症を伴う慢性肝不全患者の栄養状態の改善)を飲み、3度粒状のリーバクトを取りアンモニアの値を下げるためにシロップを飲まなければならなかった。

特にアミノレバンは粉末を180mlの水に溶き、フルーツ、コーヒ、ヨーグルトなどの味を加えて飲むのだがこれが結構苦痛である。

これだけ取らなければ、ネクサバール投与可能な体を維持できないということである。

副作用には強いと思っていた裕二も、腹部、お尻に発疹が出、かゆくて眠れなくなり、ようやく説明を受けた副作用を思い知ることになった。

また、投薬2週間は微熱があり脱力感が強く一日のほとんど横になる生活であった。サイバーナイフで治療した左足も違和感が残り、歩行が多少困難になったので、痛み止めを服用するようにした。

その後は熱も下がり多少の集中力も戻り、ようやく4月に予定していたレポートなどの作成に取り掛かることができるようになった。

8月3日(月)、外来診察を受けに日本十字路医療センターへと足を運んだ。8時半採血、9時過ぎから胃カメラ検査を受けた。

3度目とはいえ嫌な診察であることには違いなかったが、その苦痛よりも今回は胃に腫瘍が見つからないかと内心恐れていた。

主治医谷山先生は、腫瘍マーカーが下がらない原因探しを胃に求めたのではないかと裕二は思っていたからである。

胃の検査後その場で何か見つかりましたかと裕二が尋ねると、「食べ物が残っていましたが、問題ありませんでした」との返事があり、裕二はその瞬間だけであるが安堵した。

食事は12時間前に終わったはずであったが、余程消化が悪かったのだろうか。

予定では9時半から谷山先生の診察であったが、しびれを切らし12時頃窓口で状況を尋ねると、「9時からの方がまだ8人ほど残っています」との回答には少し驚いた。

ブッキングなど当たり前で、特にスケジューリングなどしていないようである。

結局、名前を呼ばれたのは14時半であった。先生からは、「少し腫瘍マーカーは上がっていますが、前回より緩やかになっているので、ネクサバールの治療はこのまま続けましょう」との診察結果であった。

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