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あれこれ

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平均律をExcelで計算する

さぼ郎
以前にkanjiさんが「平均律と純正律」という記事をあげています。音楽の話は、そちらを参考にしてください。

鍵盤
kanjiさんの記事にリンク

鍵盤の左から「C-D-E-F-G-A-H-C」となります。
日本語で言うなら「ハニホヘトイロハ」です。

「シ」の「H」は、ドイツでの表記に類しているのだそうで、本当は「B」になりますが、その昔は「bフラット」を「シ」とし、フラットのない「b」をゴシックの「b」にしたのだそうですが、その格好が「h」に似ているのだとか。

そこで「フラット」が「b」に似て、「シャープ」が「♯」は「h」を取り消したような記号を使うようになったとか。

これを外資で使う手口でExcelに展開してみると、

平均律

上の表が「自然音階(純正律)」です。下の表が「平均律」。

全ての半音を計算すると、

全ての半音

基音をA(ラ)にすると、どちらの音階でも440Hzですので、それを1.6818で除するとC(ド)が261.6Hzになります。

1.0000」「264」「1.0000」「261.6」は、直接入力した数値で、その横の黒い字は計算の結果です。

次全音階では、「ソ」は「ド」のきっちり1.5倍の周波数になります。翻って、平均律では冒頭の鍵盤のように、半音入れて12音階あります。

これを2の12乗根を算出すると、「1.059463094」となります。この計算式は「=2^(1/12)」です。

白い鍵盤だけ追っていくと、「0-2-4-5-7-9-11-12」となりますので、それぞれベキ乗していくと周波数に端数が出てしまいます。

その代わり、転調や移調が自由に行えますが、逆に自然音階では、例えばニ長調(D)の場合、Dを「ド」とすると、「ソ」に該当する音はAになります。

「5/3」÷「9/8」は「1.481481481」で「1.5」になりません。そこで、ニ長調の音楽を演奏するときは、楽器の調律をし直して演奏していたとか。

ちなみに、DとD#を「ド」にすると、Dと同様に狂いがでます。その狂いを我慢するのが「平均律=well tempered」ということになります。

バッハ

バッハに「平均律クラヴィーア曲集」というのがありますが、バッハの時代に平均律で調律された鍵盤楽器ができたので、早速、各調の持つ音の雰囲気に合わせて極を作っています。

後に、ショパンやラフマニノフも挑戦していますが、バッハが平均律クラヴィーア曲集を作ったことの意味と価値は大きいわけです。

平均律
wiki「平均律クラヴィーア曲集」にリンク ↑
バッハ直筆


グレン・グールド
Bach The Well-Tempered Clavier. Book II

平均律が開発されたことで、全ての調をかくも自在に使うことができるようになったということですが、マーラーなどは平均律を批判しています。

それは周波数の計算を見ればよく分かるように、自然音階に比べて、それなりに誤差が出てしまうからです。

平均律に関して云うなら、明代後期の朱載堉(1536年 - 1611年)が、2の12乗根を使って平均律を求めた最初の記録のようです。日本では和算家の中根元圭が『律原発揮』(元禄5年、1692年)で平均律を発表しています。

中根元圭は、吉宗に天文学などの洋書の輸入を認めるように願い出ているようで、享保年間に禁書の令が緩められたようです。

話が逸れてきました。ようは、平均律をExcelで計算して、「外資系投資銀行のエクセル仕事術」に基づく表記法で試したという話です。

おまけ

オーケストラによる、音の違いは、メンバーの技量や楽器の良し悪しにも左右されますが、和音の響かせ方などに、自然音階をどれだけ使うかなどにもよるようです。

当然、バッハ以前であるなら、自然音階が原則になるわけで、楽器の調律などはどのようにしているのでしょうか。たまたま、Excelで音階を計算してみようと思ったら、思いもせず、ハマってしまいました。



このハープシコード演奏は、グールドの愛用にスタインウエイを移送中に壊してしまい、修理中にピアノと同じ鍵盤の幅のハープシコードを見つけてきて演奏したものだそうです。

調律は、おそらく自然音階なのだと思いますが、違いがわかりません。


おまけついでに、グールドが世界に名を轟かせたゴールドベルク変奏曲。そして、そのゴールドベルク変奏曲もグールドによって、全く新たな境地を今の世の人々の記憶に残せることとなりました。

1955年の録音のようです。これを録音したことで、彼は一躍スターになり、彼の人生に静寂を取り戻すことができなくなりました。天才の宿命ですね。

天才は自分の人生を犠牲にして、世の人々に福音を与えてくれます。彼は常々「人生50年」と言っていたようですが、本当に50歳と10日で亡くなりました。

人間五十年、化天のうちを比ぶれば、夢幻の如くなり
一度生を享け、滅せぬもののあるべきか

信長が好いていたという「敦盛」です。

化天とは、下天のことで、天上界では最も劣っている天で、そこには四天王が住んでいるのだそうです。

「持国天」「増長天」「広目天」「多聞天」

その一昼夜は人間界の50年に相当するのだそうで、人間の一生など、四天王の一昼夜にしか過ぎない という話になるわけです。ちょうど、蜉蝣のような儚さですね。

敦盛は、一の谷の戦いで熊谷直実に討ち取られます。直実の息子も同じく16歳で、この一の谷で討ち死にしていることと、直実自体も坂東平氏の出でもあり、あまりの無常を感じたこととなっています。

思へばこの世は常の住み家にあらず
草葉に置く白露、水に宿る月よりなほあやし
金谷に花を詠じ、榮花は先立つて無常の風に誘はるる
南楼の月を弄ぶ輩も 月に先立つて有為の雲にかくれり

栄華を誇った崇徳院が後白河法皇によって、讃岐に配流されています。そんなところから「雨月物語」では西行と崇徳院の怨霊が対決するシーンが有りますが、平均律やグレン・グールドから、あまりにかけ離れるので、ここらでやめます。

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