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科学

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老化説の歴史

加齢生物学 <老化の基礎04>

ken
老化説の歴史

 これまでに老化の仮説がいくつか提唱されました。不可逆的な体熱の喪失、器官の刺激応答の喪失、代謝速度の減衰、宇宙線被曝や放射線による機能障害、染色体異常による変異蓄積などが提唱されました。

これらの仮説は老化の一部を反映していますが、本質とはかけ離れています。

ちょっと古いですが、日経サイエンス2009年1月号によると、
 地球上のあらゆる生物を悩ませ,誰もが防止薬を夢見る「老化」。しかし長年の研究にもかかわらず,老化の大部分は謎のままだ。最新の研究によると,それも当然らしい。老化の原因に関する従来の考え方は完全に的はずれだったかもしれない
というような記事の書き出しがあります。

過去においては細胞に対するストレスと活性酸素が主因で有るというようなことが言われていましたが、それを明確に示す研究結果は殆ど無いようです。

年老いたマウスと若いマウスの比較や、年老いた線虫と若い線虫との比較などで、いろいろな変化が有ることはわかっているのですが、何が原因で何が結果なのかは、依然としてスッキリとした確証がえられているわけではありません。

若い時に成長や繁殖に必要だった役割が、その役割を果たすべき年齢を過ぎると、その機能が老化の原因として作用しだすという仮説もあります。

しかし、人間においては繁殖年齢を過ぎても十分に長く生きるわけですから、その生物学的理由(原因)を探索しながら、なにが長寿に影響を与えているのかを追求する学問を「加齢生物学」としています。

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